
接着剤を使わずに組み立てられるアオシマの楽プラシリーズに初のホンダ車となるNSX(NA1)が加わりました。パーツは32点と少なめに抑えられていて、手のひらサイズのマシンがサクッと仕上がります。とはいえ最新キットなのでスタイルの再現度はピカイチ。1/32スケールならではの工夫もそこかしこに見られ、これまでの楽プラとは少し違った組み心地が味わえます。

発売前からモデラーの間で話題になっていた「NSXのAピラーがめちゃめちゃ細い件」については窓ガラスとピラーをすべてクリアーパーツで一体化し、シールでピラーを再現することによってクリアしています。タミヤの1/24モデルを見ても不安になるくらいの細さでしたが、本アイテムはシールありきの楽プラだからこそ思い切った構造を取り入れ、誰でも安心して組めるようになっています。

とは言えシールを隙間なく貼るのは結構難しいので、よーく位置合わせをしながら丁寧に貼りましょう。ここはシールがお互いに少しだけオーバーラップするようなカットラインでも良かったのでは……と思います。反対に塗装する人はシールの内側の余剰部分のカタチをマスキングテープに転写するという手段もあります。塗装不要を謳ったキットではありますが、適材適所でやっていきましょう。

リアコンビネーションランプもクリアーパーツが用意されていますが、キットの仕様としては上からベターッとシールで覆い隠す設計。ここもマスキングテープをちまちま貼ってクリアーパーツを活かした塗装表現にするのもいいでしょう。油性ペンでサラッと色を乗せてもOKです。

出色だな〜と思ったのはシートの造形。半光沢のヌメッとした質感やそこに入ったシワの細かさから、皮の厚みまで伝わってくるようです。ツヤ感のコントロールもダッシュボードやドア内張りと変化を持たせてあるので、黒いプラスチックを使ったワンダーを存分に味わえます。

NSXのチャームポイントであるリトラクタブルライトは開閉選択式。ホイルシールの上からクリアーパーツを被せる設計になっていますが、ここはハメ合わせがちょっとだけキツいので、ピンにほんの少しだけ接着剤を塗るとスルッと入り、あとからポロポロ取れるのを防止できます。

フォーミュラレッド、ベルリナブラック、セブリングシルバーの3色が同時発売となりましたが、表面のツヤも発色も申し分ないレッドとブラックはもちろん、シルバーの成形色にちゃんと重みがあるのが素晴らしい。楽プラシリーズのシルバーは透け気味で白っぽく、光輝感の少ない印象だったのですが、タミヤのポルシェ911のようなドッシリめのシルバーになっているのが今回いちばんうれしかったことかもしれません。

初代NSXは「量産されるスーパーカー」を真顔で実現した知性の塊。エンジンやモノコックといったメカニカルな特徴はさておき、低く薄いキャビンとミッドシップのならではのスタイリングがこんなに手軽に楽しめるのは、楽プラならでは。ぜひともこの連休にゲットして、組み立ててください。そんじゃまた。