

「自由な感じって、こういうことだよ!」と作っている間ずっと笑顔でいられるプラモデルでした。アオシマの「1/24 720 ダットサン トラック リフトアップ カスタム ’82」は、80年代のニッサンが生んだ名作「720型ダットサントラック」を、アメリカ西海岸あたりを走ってそうなカスタム仕様で立体化した製品。今回はリフトアップされた足回りに対応した新規パーツが追加されています。
もともとシャーシに駆動系が彫刻されているタイプのプラモデルなのですが、本キットではデフそのものに豆腐みたいなゲタのパーツを噛ませてプロペラシャフトはもとの彫刻の上からべちょっと貼り付けることで車高が上がった状態をムリヤリ表現。「こまけーことはいいんですよ、ダットラがリフトアップしてたら文字通りブチアガるでしょ!?」というアオシマの大らかさを胸いっぱいに吸い込めます。追加パーツが白じゃなくて黒だったらよかったな〜と思いましたが、こまけーことはいいんですよ。

西海岸の風を浴びたければデカールをどうぞ。安くて燃費が良くて壊れにくくて取り回しがいいと北米で親しまれたダットサントラックは、カスタムカーのベースとしても超人気。ググればいくらでもカッコいい改造や塗装のお手本が出てきます。いかにも’80sなラインはもちろん、ちょっとやんちゃなステッカーやライセンスプレートフレームがめっちゃオシャレ。模型机の上にカリフォルニアの風が吹きます。

ボディはズドンとワンパーツで、リアゲートとか前後の灯火をくっつければ車体の工作はあっという間に完了。そんならあとは好きな色にドバッと塗って、さっきのオシャレなデカールを貼りましょう。ちまちました塗り分けを追いかけてもいいし、肩の力を抜いて単色で味わったって大丈夫な造形の力強さがあります。

フェンダーの出っ張りとデカールの形状がいまいちマッチしない〜みたいなこともないことはないんですが、これはあなたのクルマですからね。エイヤとカッターで合わせこんだりして、どうよオレのトラックは……と悦に入るのが健康な遊び方だと思います。今回使ったのはタンにほんの少しメタリックオレンジを混ぜて「イマドキこんな色のクルマいないよなぁ〜」という感じを狙いました。あとホイールはシルバーで塗るといいよ。

「これが正解」を目指すんじゃなくて、「どう作っても好きな人とハイファイブできそうな模型」というのがアオシマから一挙再販されたピックアップトラックたちの特徴と言えましょう。ここからサビを描き込んでラットな感じに仕上げるもよし、遊びに行った帰りの泥だらけに汚すもよし、ピッカピカのグロスブラックにピシッと上品なストライプを入れるもよし。仕事も遊びも自由にこなすためのトラックだから、プラモデルにも自由な空気が漂うんですね。みなさんも、ぜひ。