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マックスファクトリーの過去と現在をつなぐ、究極のキャラクタープラモ/「PLAMAX 装甲騎兵ボトムズ 1/24 ストライクドッグ」レビュー

 ホビーメーカー・マックスファクトリーがかつて送り出していた珠玉のガレージキット(レジンやソフトビニール製などで、少数生産向きの方法で作られる組み立て模型のこと)が、プラモデルになって帰ってくる……。マックスファクトリーのプラモデルブランド「PLAMAX」がこの流れを作り、今や海洋堂のARTPLAなどもその流れを追って、過去の魅力的なガレージキットを多数プラモデルに変換して送りだしています。その中でも「PLAMAX ストライクドッグ」は私にとって何度も作りたい、たくさんの人と語り合いたい模型です。

 ソフトビニール製のガレージキットは、(プラモデルの金型を作るよりは)比較的安く、そして(レジンキャストキットよりは)比較的大きく作れるということで、ガレージキット黎明期によく使われた手法です。『装甲騎兵ボトムズ』における立体物の大きなサイズ、1/24スケールでガレージキットを発売したとき、マックスファクトリーはソフトビニール製で多く立体化しており、ソフトビニールという語感からはおよそ想像もつかないディテールの多さをもつアイテムがリリースされていました。

 と、いうあらましは説明書に濃厚に書かれています。当時のプロダクトに関わった関係者の証言やイラストまで記載されており、実際にあのキットを知っている人にもうれしい内容。そして、それをいかにプラモデルに変換していくか、という部分も記載されています。

 さて、実際のプラモデルに移りましょう。本当にプラスチックだ……。ストライクドッグらしい青い成型色に、設定画どおりの2本のライン、その付近に埋め込んだ留め具のようなモールド。スライド金型で埋め込み部分もしっかり真横に垂直から入れつつ、それでいてパーティングラインもない……これだけでご飯三杯のパーツですね。

 武器を握る手もかつてのキットのディテールを活かしつつのこだわり形状。マックスファクトリーのロボットのハンドパーツは本当に形状や手の表情が豊かです。

 関節部や左手のツメなどは銀の成型色。青からチラっと覗くこの色がまた素晴らしい。これは股関節部のメカなのですが、ほとんど見えない部分でもディテールがすごい。

 コクピット内部や武装などは濃いグレーの成型色です。スコープドッグより大きいストライクドッグ、コクピット内もディテールが増えて強さの説得力を増します。当時のキットにはコクピット内部なんて、なかったんですが……。このキットは、当時のソフビキットをそのままプラモ化しているわけではないということが、こうやってパーツを見ていくとより深く知ることができるのです。

 そして当時のキットには付属していなかったイプシロンまでついてくる! って、なんかすごい分割になっていますね。こういうフィギュアのすごい分割は2020年代を感じます。

 体のパーツに目をやれば、腰からヘルメットが生えていますから……。完成時に目立たない場所に合わせ目を追い込んだり、あるいはちゃんとヘルメットが抱えられるポーズとして作りやすいように。よりよい位置でパーツを分割しているんです。

 こうして過去と現在をつなぎながら、昔の宝石をさらに磨いて、現代的なテクノロジーも駆使しつつ、さらに輝きを増して誕生したプラマックスの1/24ストライクドッグ。過去のキットの中身や内容は変わっても、マックスファクトリーの情熱は変わらない……そんなパワーが箱の中には詰まっています。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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