

タミヤのカーモデル新作として、1/24 トヨタ GR スープラ カスタムが発売されました。ベースキットとなったGR スープラに対し、本キットのために新規開発されたのは黒いプラスチックで成形された1枚のみ。しかし、「そもそもGR スープラ カスタムってなんなの?」ということをトヨタのオフィシャルサイトで調べたら、なるほどこのキットで夢を叶える人もたくさんいるんだろうな、と思えるようになりました。そもそも実車がホイホイ買えるもんじゃないしね。
タミヤが本キットのために新たに用意したカスタムパーツを「実物の価格」で見ていくと、GRフロントスポイラー 352,000円、GRサイドスカート 385,000円、GRリヤサイドスポイラー 176,000円、GRサイドドアガーニッシュ 407,000円、GRトランクスポイラー 220,000円、GR19インチ鍛造アルミホイール 704,000円。
下世話な話ですが、実車に装備するなら合計2,244,000円のオプションパーツが、プラモデルならばたった220円の差額で手に入ってしまうという計算になります。プラモデルってすごい。

タミヤのカーモデルを注意深く追いかけてきた人ならば、ベースキットとなったGRスープラがいかに組みやすく、塗装しやすいかを知っているはずです。なかでも発売当時話題を読んだのがクロームメッキと黒い部分のツートンを、非常に精巧なパーツの組み合わせで再現したDB42型(’20年発売当時のRZグレード)用の純正ホイールです。

今回新規に作り起こされたカスタムパーツでは真っ黒&ワンパーツの鍛造アルミホイールに置き換えられ、かつて多くのユーザーを驚かせた2パーツ構成のノーマルホイールは同梱されていないものだと勝手に思っていたのですが、パッケージを開けたらノーマルホイールもしっかりセットされていました。これなら「エアロはすべてカスタムパーツにしたけど、オレはやっぱり純正ホイールが好きなんだよぉ〜」というスープラオーナーの気持ちになることもできちゃいます。ちなみに「エアロのノーマル戻し」はできない構成になっているのであしからず。

とは言え、走りの面で優位だからこそ実車で設定されたオプションパーツが、プラモデルだと「うーん、ノーマルのほうが2パーツだしメッキ加工されてるし、こっちのほうがお金かかってるよね〜」と思ってしまうプラモ好き(自分)の本末転倒な思考に苦笑いしてしまいます。
また、改めて内装のパーツを眺めてみるとこれまた塗り分けのためにマスキングをしなくても良い設計が素晴らしい。塗装環境やスキルレベルに合わせて、自分なりの一台を仕上げられるキットとして誰にでもおすすめできる名作であることは揺るぎません。

「GR スープラのカスタムバージョンが発売される」という報せに、私は正直「地味だな……」と思ったものでした。現行のスープラにあんまり興味を持っていなかったと言えばそれまでなんですが、カスタム仕様が発売されたことによって「知ったつもりになっていたタミヤの現行スープラの内容」をじっくりと観察し、また実車の生い立ちやカスタムの文脈についても調べるきっかけとなりました。
何かを地味だと思うとき、それはただ単にオレの知識が足りない時なんだなぁ……ということを、プラモデルに改めて教えられた次第です。そんじゃまた。