週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、2017年に発売されタミヤの艦船模型の中でも最も新しい「1/700 日本海軍 駆逐艦 島風」をお届け。この島風は、先日発表された「タミヤ 1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」のように、艦船模型のパーツを組み立てやすく、接着しやすくする工夫が満点。多くの人が無事に出航できるアイディアが各所に見られます。そして、パーツ精度が最強すぎるので、組み立て&塗装がとっても快適な設計になっています。
「1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」は組み立て動画も公開され、接着剤を使わないで仮組みできる様子や、ユニットごとに組み上がる分割は多くの人に驚きを与えました。そして今回、2017年に発売された島風のキットを組んでみて、ライトニングIIと同じような「ユニットごとの組み立て」と素晴らしい精度があることに改めて気付かされたのです。2017年に出港した島風と2022年に飛び立つライトニング。ジャンルは違えど「タミヤのプラモデル」としてしっかりと線が繋がっているんですね。さっそく組んでいきましょう!
本キットの特徴の一つが「大きなノリシロ」や「ガイド」です。これによって、艦船模型の小さなパーツをしっかりと接着できます。明確な接着位置、接着するも向きも間違えないようにする軸形状によって、取り付け時にガタつくこともありません。そのため組み立てスピードも一気にアップ。まさに日本海軍最速を誇った島風の高速性能のごとしです。
これまで別々にすることが当たり前だったパーツの一体化も図られています。それを象徴するパーツが、ひとかたまりで作られた艦橋と煙突。組み立ての手数を減らしながら、艦橋と煙突がズレることなく甲板上にきれいに並べられるようになっています。艦船模型は水平・垂直を出すのが大変! それをパーツ分割の段階で成立させているのです。
ここまで組みやすい艦船模型は他にないと思います。左右分割の船体もズレることなくピシッと貼り合わさります。船体パーツの反りもないからしっかりとテーブルや展示台に密着。完成後もスタイル抜群ですよ!! タミヤが艦船模型に注いだアイディアを、ぜひこの週末味わってください!! ボンボヤージュ!!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)