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コロンブスの卵的な発想で遊び心が回転しだすハセガワ製ルーレットゲームのプラモデル

 電源使わずにルーレットゲームの豆電球がピピピと回る仕組みを「なぁんだ、そんなことかぁ!」と面白がるプラモデルがやってきました。ハセガワの1:12フィギュア用アクセサリーシリーズ最新作、「駄菓子屋のルーレットゲーム」です。これまで数々の自動販売機やレトロなアナログゲーム筐体のプラモデルをリリースしてきたハセガワですが、じわじわと「遊び心」の成分が強くなってきていて私は嬉しい。

 おそらく完全新規金型で、組立は接着剤不要。パーツカラーはブルー、グレー、クリアーの3色です。パーツ数は多くないしテクニックが必要な部分もとくに見当たらない、比較的シンプルな構成です。グレーのパーツに透明なボタンをひとつひとつハメ込んでいく工程とかは単純に「細かいよ!」って声が出ますけど。

 これ全部ネタバレするとプラモが売れなくなっちゃうからアレなんですけど、透明パーツとグレーのパーツを見ればカンのいい人は「はぁ〜そういうギミックか」と分かるかもしれません。とにかくシンプルに、確実な方法で「なんかルーレットが光って回ってる雰囲気が味わえるなこれ」というギミックを実装しているのが面白い。

 そして円盤のパーツがいちばん気持ちよくシャーっと回るのは組んでいる途中なんだよね。組み立て終わったらちょっとだけ回転が渋くなったので、どこをチューニングするといいか考えながら組もう。わざわざ回転軸として金属シャフトなんかを同梱していたりして、ハセガワの真面目なところがにじみ出ていて趣深い。

 そして私すごく嬉しかったのがメダルのパーツなんですよね。払い出されたメダルというのをプラモデルのパーツにしようとすると、扱いやすいように一枚一枚がめっちゃデカくするとか、扱いやすさを無視してものすげえ細かいメダルパーツをチマチマ切り取らせるとか、なんかこう、そうじゃねえんだよなぁ……となりそうなもんなんですが、「ジャラジャラーと出たメダルが1パーツの塊になっている」というのがいいんですよ。実物と違う概念の捉え方というか、抽象化と具体化の巧みさというか、工夫されてることへのトキメキというか。

 払い出し口からチラ見えするメダルのカタマリが良い。もちろん1/12スケールのフィギュアに持たせる「これが最後の1枚!みたいなメダル」も独立してパーツになっていますのでお好きなキャラクターが駄菓子屋の前で真剣勝負している……みたいな情景ごっこも楽しいでしょう。

 カラフルなシールはカットラインもかなり正確なので精密感はバッチリ。グレーのパーツは一部シルバーに塗ったほうが質感が良くなるところもありますし、なんなら筐体の前のフチもシルバーに塗るとそれらしい。自分でカットして貼るシルバーのラインもシールのなかに用意されているので、塗料がどうしても無理って人はそれを使ってもいいかもね。

 また自販機のバリエーションかぁ……とスルーしているそこのあなた。「駄菓子屋のルーレットゲーム」は完全に新しい領域に入り、これからの同シリーズの展開をカオティックなものにしてくれる予感に満ちています。作って楽しい、遊んで楽しい、フィギュアと組み合わせて写真を撮ればいいねももらえる。
 みなさんも、ぜひ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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