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無限の可能性を秘めたパーツたちの重なり/IMS 1:100 L.E.D.ミラージュV3(限定版)を組み立てよう!

 ソリッドカラーのフレームにクリアーの外装。L.E.D.ミラージュの最強装備であるインフェルノナパームを携えた姿はただでさえ迫力のあるものですが、内部構造と外観の両方を同時に楽しめるのがこの「限定版」です。プラモデルのパーツは塗装をすればどんな色にも化けますが、色のついたパーツは何をどう頑張っても無色透明にはなってくれません。クリアーパーツこそ(あらゆる色に仕上げられるという意味で)もっとも大きなポテンシャルを秘めていると言っていいでしょう。

ボークス IMS 1/100 L.E.D.ミラージュV3(限定版)


 フレームに相当するパーツのほとんどはパープルのソリッドカラーで成型されています。どこをとっても彫刻が深く、陰影がクッキリと出るので立体感が強く感じられます。塗装指示に従い濃淡に塗り分けたり、スミ入れを施すことで情報量はさらに増すことになります。

 本キットは全身にフレーム構造が取り入れられており、外装を取り付けなくても人型を構築できます。説明書ではユニットごとに外装を取り付けながら組み立てを進めるよう指示されていますが、フレームだけを先に組んで内部機構を堪能し、そこからじっくりと透明外装を取り付けていく……という手順でも作れるようになっています。

 いわゆるスナップフィットモデルではないため、組み立てにはプラスチックモデル用の接着剤が必要です。スナップフィットモデルは金型の制約が大きく、ディテールを入れられる面や彫刻の深さといった自由度は接着キットに軍配が上がります。さらに複雑なパーツ同士の位置関係を慎重にすり合わせてカタチを構築していくという工作的な調整もしやすいというメリットがあります。パーツ同士がどんな角度で噛み合っているのが正しいのか、ひとつひとつのパーツをじっくりと仮組みしながら組み立てることをオススメします。

 完成後も外装の向こう側にフレーム構造が見えるのがクリアーパーツの利点ですが、反面ゲート処理(パーツを切り離した跡をキレイに整えること)や合わせ目の痕跡を消すことが難しいというデメリットもあります(ゲート跡はパーツから少し離れた箇所で切断し、ヤスリがけやクリアーコートをすれば処理できます)。
 透明外装は設定上個々に独立した形状で分割されているため基本的には少量の接着剤で内部フレームに取り付けていけば固定されますが、「通常版」では左右に分割されていた頭部前端や3分割構成だった腰部前面装甲は「L.E.D.ミラージュV3 =デルタ・ベルン 3007=」にて新規に一体化されたパーツが同梱されており、こちらを使用することで組み立てやすさを向上させています。

 脚部前面やベイルにあしらわれた赤い部分もクリアーレッドのパーツで成形。透明パーツを重ねるように貼るところはリモネン系の接着剤や水性の接着剤を使うことで(乾燥には少々時間がかかりますが)パーツ裏面が濁ってしまうのを避けられます。

 クリアーパーツは表面に入れられたディテールと裏面に彫刻されたピンやリブが重なって見えるため、いわゆる色付きの接着剤よりも複雑な表情を見せてくれます。さらに光を透かすように眺めるとアウトラインがキラリと光り、騎体の持つアウトラインをいっそう引き立てる効果も感じられます。当然ながら、表面に透過性のある塗料を重ねて質感や色味に変化をつけることも可能ですし、裏面から色を乗せてパーツの奥行きを強調することもできます。
 本キットの組み立て工程は少々気を使うところも多いのですが、そのぶん「L.E.D.ミラージュというメカをさまざまな方法で演出する」という可能性は無限大に広がっています。ストレートに組むもよし、模型店の棚に並んださまざまな塗料とにらめっこして新しい表現方法に挑むもよし。星団最強の幻像を宇宙でひとつだけの特別な騎体に仕立て上げるのは、マイスターである貴方なのです。

ボークス IMS 1/100 L.E.D.ミラージュV3(限定版)

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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