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自分で組むから愛おしい!/童友社が贈るプラモデルキット RB19を完成させて嬉しかった話。

 すでに一回驚いてるんですけど、まだまだ驚き足りないというかみんなにも本当に組んでニコニコしてもらいたいので今日はお願いに上がるつもりで書くわけですよ。童友社が扱っている中国RASTAR社製のプラモデルキットR/C RB19です。現代のF1マシンが組み立てキットになっている。挙句の果てに走る。パーツがくっついたワク(ランナー)が2枚入っているし自分で切ってハメないと完成しないからこれはプラモデルです。いいね?

 まずボディの上面ですよ。細長い紺色のプラスチックでできた空力の権化みたいなのがドカーンと箱に入っています。黄色いところは工場で誰かが塗り分けてくれています。ありがたい。1/24の自動車のボディと比べるとやたら大きいですが、この模型は1/16スケール。1/20スケールのタミヤ製F1マシン(特にここ15年以内に活躍したクルマ)でもだいぶデカいなと感じるわけですが、それより全然デカい。このデカいというのは所有欲を満たしてくれると同時に細かいことしなくてもいいなという安心感があって良い。パーツがちゃんと見える。

 下側がえぐれたカタチのサイドポンツーンにはオラクルのロゴが印刷済み。さっきの黄色い塗り分けといい、このスポンサーロゴといい、まあ下地の色が濃いのでちょっと透け気味だったりするんですが、うるさいことは言わないほうがいいです。だって完成したら全然気にならんもん。

 R/Cカー(リモートコントロールないしラジオコントロールの模型)というのはメカを組んで配線して……という工程が付き物ですが、このキットでは最初からそれぞれのユニットが組み立て済みのアッシーになっていて、受信機にハーネスをブスブスっと刺せばまず間違いなく走るようになります(筆者は電池の極性を間違えてスイッチオンし、しばらくビクともしなかったので驚いたぞ)。
 フロントのステアリングは小さいサーボモーターが入っていてトリム機能もついてるし、リアのドライブユニットは外装にインボードサスを彫刻してちょっとだけリアリティを演出。モーターは……このユニットに収まる大きさだとだいぶ非力そうだな。

 このキットの尊いところはスポンサーロゴがぜーんぶバッチリ再現されていること。白いビニールっぽい素材に印刷されているのですが、車体の濃紺に合わせた縁取りもいい感じだし、カットラインもなかなか正確。実車と見比べるとそれぞれの大きさや位置関係はウムム……というところもあるけど、しかし全体の雰囲気は本当にヨシ!

 お待ちかねのランナーにくっついたパーツはかなり柔らかいABSのような素材で、要所要所にカーボンコンポジットのパターンが彫刻されているのがオツです。組み立ては接着剤不要のスナップフィットで、一部には「レゴ テクニック」と同じ設計の接続ピンなども登場するのがちょっとおもしろい。「俺はいま、プラモデルを組んでいるぞー!」という感触はやや薄いんですが、それでも組み立てキットってやっぱり既製品のトイと絶対に違う遊びなんです。

 なによりハロ(パイロットのアタマの周囲を守るY字のバー)が装備されたF1マシンの組み立てキットってこの世に存在していなかったんですから、それだけでも私はめっちゃ嬉しい。プラモになったらどう見えるんだろうな、ってずっと思ってたもんね。この細いパーツにスポンサーロゴをいっぱい貼り付けるのはちょっと大変だけどさ。

 各パーツをバッチンバッチン組み合わせていくと車体の中はみっちりとメカで埋まります。

 ほとんどの時間は説明書や実車の写真を眺めながらシールを貼っているようなもんですけど、組み立てタイムはきっかり80分。乾燥待ちやナーバスな組付けもいっさいなくスルスルとF1ができあがっていく……と書くと本筋のプラモデルファンからは「ちったあ苦労しなさいよ」と怒られそうなもんですがしかし、組み上がっていく……というその景色があるだけでやっぱりモデラーというのはどうしても興奮してしまう生き物。

 完成品じゃない、ブロックトイじゃない、自分で切ってハメてステッカーを貼ることで愛おしい存在になっていくのがこのRB19。しかも大きくて質感良くて、完成後は自分の操縦で動いてくれる。精密さとか走りの性能とかはさておき、こんな雰囲気の良い模型が安価に買えることって、やっぱり素晴らしいことなのです。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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