

アオシマが1/700艦船模型用の兵装類を新たに作ったということは、そのラインナップすべてが新たになったことと同義。今回新武装が託された戦艦長門は、アオシマのキットのなかでもひときわ大きく、そしてその正統派戦艦スタイルは組んでいて楽しいプラモデルの筆頭です。対空兵装、艦載機、錨、御紋章……かつて共通ランナーだった兵装がアオシマ製へとリニューアルされたのですが、じつは長門はそれ以前にもこっそりと対空兵装などが新規開発されています。そう、長門はアオシマのなかで「新しい挑戦をする場所」でもあるのです。

主砲の砲身と根本のキャンバス地部分もグレートに(写真右が旧モデル、左が新モデル)。先端に穴があることもうれしいですね。キットは古いパーツのままでも組めてしまうので、しっかり組み立て説明図をチェックして2024年リニューアルの装備も含めアップデートパーツを採用しましょうね。

そもそも煙突まわりの中央構造物に手を入れて、パーツ数を増やし、精密感をぐっと引き上げる、ということが「リテイク版」として作られています。それ以前も艦艇部まで再現したフルハル版では船体と同時に甲板のつくりまで手を入れたりと、何度も手が入っているのです。

この集合……! 煙突のファンネルキャップはくり抜かれ、内部の仕切りも作られて、そのうえで周囲の蒸気捨て管、機銃座の支柱など細いパーツをバシバシとつけていくところ、組み立てのハイライトになっています。

また長門のキットの好きなところは、長門までの戦艦が楼構造、中央の太い主柱と6本の支柱の集まりに各階層がついている、という実艦の構造がわかる部分です。金剛も、あの扶桑も、こういった柱がメイン構造としてあるんですよ。

長門の竣工は1920年、このあと軍縮がおこり加賀は空母へ転用。続く戦艦は大和の1942年と、大きく隔絶し、艦橋も違ったシルエットになっています。長門は大正までの、それまでの戦艦の集大成であり、シルエットのよさも感じさせます。どっしりと安定感のある艦橋に、支柱が見えますね。
どこかを新しくすることで見た目に変化する……ということは、長門でアオシマが鍛えてきたことであります。今回装備を新しくしたことで、さらに長門は磨かれました。前後の楼構造と中央の煙突部分は、そうした新装備が各部に備わり眺望がさらによくなりました。

大和はその存在を秘匿され、1950年代になるまで人々に知られていませんでした。それまで戦前戦後と国民的に親しまれた戦艦だったのが長門です。アオシマの長門は、実艦同様に何度も改修を施され、組み立ても楽しいキットです。新しい装備を追加して、より長く親しまれるプラモデルとなるでしょう!