

模型と3Dという話は一般のユーザーにも届いています。設計が3Dなのはもう当たり前として、出力の面でも3Dプリンタの普及によって相当にユーザーが増えたという印象があります。いままでは3Dプリンターで出力したものをレジンキャストに改めて置き換えていたのですが、だんだんメーカーも手探りながら質を高めて、3Dプリンターから出力したものをそのままパッケージングするようになってきました。

ということで、こちらビーバーコーポレーション/フォックスワンデザインの伊176潜水艦です。1/700なので、わりと手のひらサイズのパーツが最大になっています。ランナー……ではなくサポート(船体と艦底パーツを繋いでいるトラスのようなもの)がいかにも金型を経由してない中空のカタチになっていますね。このサポートをニッパーやカッターで切り離して、パーツを接着して組み上げていきます。

3Dプリンターで出力されたパーツはプラ用接着剤では接着できません。そこでセメダインのスーパーXなどの多用途系接着剤を使用しましょう。しっかりと固定可能です。よく切れるニッパー、デザインナイフ、多用途系接着剤を準備して製作してください。

パーツはこれだけ。番号も19までで、じつにシンプルです。潜水艦だからパーツ数が少なく済むという面もありますが、3Dプリンタはこのようにパーツの塊形状で出力可能なので、貼り合わせや細いパーツの組み合わせというものがないのです。そによってより省パーツ化されています。細部パーツはサポートも細かいので、よく確認してからパーツを取り外しましょう。

艦橋パーツを見ればそのあたりがわかります。1パーツに窓や扉などのモールドがあり、全周にわたって細かなディテールが表現されています。艦橋は、金型のあるキットなら最低左右で割って2パーツは必要なところです。窓や床のモールドにこだわると、よりディテールがしっかりと彫刻されるパーツ分割が要求されるので、パーツ数がさらに増えます。

こちらも3Dプリンターならでは。天面と側面に同時にディテールが入っています。基本上下で分割される金型成型では、側面にディテールが入れにくいです。そのためにパーツが分割されたりスライド金型が使用されます。3Dプリンタパーツはこのように、1パーツに天面側面のどちらにも繊細なディテールが可能なのです。3Dプリンターでよく言われるのが積層痕ですが、このキットは肉眼ではそういったものが見えませんね。カメラで超アップにすると見えるレベルです。

切り取ってくっつけると、そこそこ合います。接着するときにテープでぐるぐる巻きにしてガッチリ固定するとピッタリ、というぐらいには合いますよ。


全部組み立てると全長約15cm。喫水線で切れた姿も選択可能です。ボリューム感もなかなか。ヒケもないのでシャープ、精密感も結構高く仕上がります。組み立てもカンタンであっという間にここまで来ました。

現在はオプションパーツとして3Dプリンターから出力されたものは結構流通するようになりました。このように組みやすくディテールもいいキットが出てきたように、今後はフルキットとしても発売されるものも増えてくるでしょう。本キットは3Dプリンターから出力された素材を試してみるのにも、ちょうどいいキットですよ。