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大好きなメカの記憶が組み上がる。「PLAMAX minimum factory スコープドッグ 炎のさだめ/いつもあなたが」

▲僕たちが思い描く「あのシーン」が手のひらに。頭の中に自然とイントロが流れ出す! 思わず口ずさんじゃう!!


 装甲騎兵ボトムズにおいて、ATにまつわる印象的なシーンはいくつもあります。そのなかからオープニングとエンディングをそれぞれ切り取って、プラモデルにして、そして成型色を緑ではなくそれっぽい色にする。この重ね合わせをするだけで、なぜか頭の中にイントロが流れ出す……。なんでいままでこういうのなかったんだろう、これぞ発想の勝利なんです!

 これが「minimum factory スコープドッグ 炎のさだめ/いつもあなたが」のパッケージ。OPとEDがスラッシュしながら組み合わさり、中央には塗らないままの完成品が置かれる。サイズこそいままでのminimum factoryなんですが、ひと味違ったパッケージです。

▲オープニングとエンディングの空気感を一色せ閉じ込めたランナー

 中身はそれぞれ2枚ランナーの2袋で、オレンジとバイオレットの成型色となっています。スコープドッグは緑/黄緑のツートーンですが、OPとEDの空気感で一発勝負。まずこの大胆さに脱帽です。

 ターレットレンズの根元がギューっと伸びてダボになっているの、可動のプラモではありえないので新鮮。まっすぐ伸びてはいますが、はまり方はひとつなのでつけま違いも無し! 標準カメラがメインに座るようになっています。

 フィアナ! ランナーに刻まれた彼女を見つけたとき、ボトムズファンは叫ばずにはいられない。PSのなかにフィアナを見出す。

 ランナー状態ではこれどうなるの? というパーツがたくさんあります。組むまではわからない、山の頂上が見えない麓の感じ。でもわくわくしますよね。

 キャラクターなりの分割でも、特殊な分割でも、パーツはぴったりと合わさります。ステーを中空にするために分割されたこのおなかのハッチ。胴体にしっかり差し込んで、流し込み接着剤を使えば作業完了。サクサク進みましょう。

 足のつま先とかかとが地面側で、足首は本体側という分割の妙。このような分割のオンパレードで、キットのそこここに潜んでいます。

 最後に腕と土台をドッキング。胴体の背中がありえん曲がり方をしてるんですが、絵のトリックをうまく立体に昇華した、固定模型ならではの部分ですね。コックピットから流れる布の表現もまたステキ。

 できあがってみると、ほらあのイントロが聞こえてくるじゃないですか。OP/EDのイラストの再現度もバッチリで、スコープドッグの固定フィギュアとしても満足度が高い。ぐるりと回すとあの絵の裏側が見られる。これもなんとも不思議な感覚です。

 やはり何より楽しかったのは組み立てで、たとえ元ネタを知らなくても平面のランナーにスライスされたロボットが接着すると立ち上がって、立体を成していくところは絶対楽しめます。切って貼ってそしてできた、という手指の感覚が気持ちいいんです! 成型色のおかげでそのまま置いといてもいい感じの佇まい。ふたつのスコープドッグをぜひ楽しんでくださいね~。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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