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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。日本の海のバトルセット/アオシマ 海上自衛隊 ミサイル艇 おおたか しらたか

▲パッケージから花金の向こう側へとぶっ放しているプラモデル。激アツです

 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は日本近海の緊張感をひと箱に詰め込んだ、間も無くバトルセットとも言える艦船模型「アオシマ文化教材社 海上自衛隊 ミサイル艇 おおたか しらたか」をご紹介します。

 いきなりこのランナーが目に飛び込んできます。領海侵犯船、いわゆる「不審船」のプラモが入っています。らしいシルエットでシンプルに作られたプラモですが、日本の海域に緊張感をもたらす存在なのでランナーからも重みを感じます。以前はTVのニュースで見ない日はなかったほどです。

 ついつい不審船のキャッチーさに目が奪われてしまいますが、メインは「ミサイル艇」です。ミサイル艇という名前が直球で最高。はやぶさ型と呼ばれる船で、本キットははやぶさ型の「おおたか・しらたか」という艦艇を製作できる2艦セットとなっています。

 こちらの写真がミサイルが発射される「90式艦対艦誘導弾 連装発射筒」。艦対艦ミサイルは「SSM」と呼ばれ、SSMを搭載している船を「ミサイル艇」と読んでいます。はやぶさ型は高速性能も活かして、不審船の対応に当たっています。小回りも効いて、一撃必殺の武装も積まれたこういう船は、小型の不審船に対して大きな抑止力となるのです。

 細かなパーツがちまちまとあるので、ピンセットは必須です。SSM以外にも、艦首には62口径76ミリ単装砲も搭載。不審船のような小型武装船舶に積んでいると思われる武装よりも射程が長いので、非常に有効な抑止力となります。

 組み立てにおいて最も良いのが、船体から伸びたブロックに、各装甲板を貼っていく構成。小さな板を貼り合わせて艦橋や構造物を作りあげる構成だと、ズレたり接着剤がはみ出してパーツが汚くなったりします。しかし、ブレない塊にペタペタと貼る構成なので、きちっとした形の艦橋がそれほど難しくなく作れます。

 各部のディテールもメリハリがあって良し! 艦尾のウォータージェット推進器もそれらしく仕上がっています。

 ミサイル艇、不審船のセットで約1時間で組み上がります。ヒョイっとつまめる握り寿司くらいの大きさのプラモですが、セットアイテムになっていると小ささを補う楽しさがあります。海に囲まれた日本ですから、海防はいつでも大事な問題。新たな船もどんどん登場しています。昔の艦艇だけでなく、自衛隊の船を手に取ってみると、戦後から今の日本の海が見えてくると思いますので、ぜひプラモを組んで楽しみながら僕らの海のことを知っていきましょう!

▲タミヤからも発売される「もがみ」。こちらも今後の海防にとってとても大事な船。ミサイル艇と一緒にコレクションしたいです
フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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