スケールモデルをつくる際に「この起動輪デカいねッ!」とか「連結式履帯スゴいねッ!」とか、ミニチュアのアニキ相手に声出してお喋りするオジサンになるのもそう遠くはない未来かもな… いや、楽しいからそれで良いな。
タミヤMMシリーズの傑作と評判の『フランス戦車 B1 bis』を手にしてみた今回、キットにはコマンダーのアニキ独りで寂しかったのでミニアートの『フランス戦車兵フィギュアセット』を招集。彼らとタミヤの傑作キットを駆け抜けます。
フランスなんにもわかんないですよ自分。イヤミの「ミーはおフランス帰りザンス!」にはじまり、最近ではエヴァ8号機がエッフェル塔を振り回していたな。そんなアニメでのイメージくらい。そんなんで大戦中のフランスの雰囲気はまったく想像できなかったけど、このミニアートのミニチュアから多くのものを得られました。長いマフラーにハンチング帽、ステッキなど、ざっくり言うとお洒落。イギリス、アメリカ、ドイツとはまた違った佇まいがあります。面白い。
B1 bisの組み立ては特徴的な工程はあるものの、内部構造の再現とかはないのでグングン形になっていきます。車体には重砲を、砲塔には対戦車砲を……と、大砲をふたつも組み立てるので「まさに重戦車~」と盛り上がりに欠くことなくゴールできます。
B1 bisの目玉でもあるハメ込み連結可動式履帯。特徴的すぎるソールプレート(緩衝板)付きの履帯のディテールがばっちりで目につく部位。なおかつ本キットのシングルモーターライズ仕様での走行にも耐えうる強度を持ち合わせています。組み立てはピンを穴に2ヶ所ハメ込み一枚一枚パチパチと足していく。慣れてくると包材プチプチをつぶしていくような気持ちよさがあった。
ミニアートのお洒落な戦車兵たちをタミヤの重戦車に添えていくことで、大戦時のフランスを練り上げることが出来ました。戦車の黎明期において考えあって多砲塔戦車となったB1 bis。現在の洗練された単砲塔戦車には見られない技術やドクトリンの試行錯誤感が見られて面白かった。
それ以上に興味深かったのがハートやダイヤをでっかくマーキングするフランス軍の様式美。長らく続いた王政からの革命。革命に次ぐ革命。そんな歴史にルーツがあるのかな? 今度やるリドリー・スコット監督のナポレオンで、フランスの歴史に入門してみようかと。
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