プラスチックの色を活かした「成型色仕上げ」は、ガンプラみたいにほぼ完全に色分けされているプラモだけの特権ではありません。
タミヤの戦車模型「ミリタリーミニチュア」のように、モチーフのイメージカラー1色で成型されているだけで、プラスチックの色を活かした仕上げを楽しめます。これがまた楽しいのですよ。しかも筆だけで行けます。
成型色仕上げに使用するのは「M3A1 スカウトカー」。実車の多くは、タミヤの成型色のようにオリーブドラブ1色で塗装されています。組み上げるだけで、まもなく実車のイメージなのです。タイヤや車の外装に取り付けられているスコップなどの装備品、機銃、デカールを貼ればさらにカッコ良くなりますね。
塗料は水性塗料をピックアップ。匂いも少ないのと、お片付けや準備も楽だからです。リビングでペタペタ塗れるのも最高! タミヤカラー アクリル塗料とシタデルカラーをセレクトしました。タミヤカラー アクリルを使用する時は専用のタミヤ アクリル溶剤も準備。塗料を希釈するのに使用します。
余力があれば、スコップとか機銃を塗りましょう。細かそう〜〜って思っても、塗料を含ませた筆をパーツの上に置いてみると意外と行けるもんです。はみ出しても成型色の上に塗っているから安心してください。塗料が乾いたら、爪やデザインナイフの先で削っちゃいましょう。それだけで問題無しです。
もうひとこえ、いっちゃいましょう! 水転写デカールです。これを貼るとマークや文字が模型に追加されて、塗るのとは違った情報量をプラモに与えられます。貼るだけで見映えが良くなるので、チャレンジしちゃいましょう。デカール貼りのポイントは以下のリンクを読んでね。
M3A1 スカウトカーのように単色のモチーフと成型色仕上げの相性は抜群。迷彩でも、タミヤのキットはそのモチーフにおけるメインカラーとなっていますので、成型色+迷彩の色という仕上げももちろん楽しめます。筆塗りでペタペタと部分塗装をしていくと、最初に塗った箇所と最後に塗った箇所では絶対に仕上がりが変わっていることでしょう。そう、短時間であなたはパワーアップもしているのです。楽しくて、かっこいい完成品もゲットできて、さらにプラモのテクニックも身についている。お好きなミリタリーミニチュアをひとつ買ってきて、ぜひ楽しんでください!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)