

nippperでプラモレビューなどをしているうち、言葉を使った表現を何かやりたいなぁと感じるようになりました。それが何なのかは分からずにただフワフワ漂っているだけだったのですが。
そんな時、「あなたの知らない川柳の世界」という講座のチラシを手にしました。一部抜粋してご紹介します。
もしもし、痩せた近海ですか
県道のかたちになった犬がくる
先生もはじめはみんな紙吹雪
良い寿司は関節がよく曲がるんだ
葬列の行きつく先のブックエンド
雷に打たれたような衝撃がありました。現代川柳です。今まで私は川柳に対して「五七五で季語がなくて風刺的な感じ……」というイメージしか持っていませんでした。けど、上の暮田真名さんの五句のおかげで頭の中に不思議なビジュアルが浮かんできて、その面白さ美しさと詩性にすっかり魅せられてしまったのでした。次々と湧き上がる高揚感を抑えられず、私はこの現代川柳講座を受講することを決めました。

3回の講座で現代川柳とは何か、川柳の歴史など、少ない時間でみちみちに圧縮した感じで学べました。川柳の発表の方法、お勧めの書籍、暮田さん流の句の作り方など、講座が終わっても一人でも気になった所を学べるように至れり尽くせりの内容でした。気になった事はなんでも質問ができたのがとても助かりました。
最後には模擬的に句会(川柳の発表の場)をやりました。自分の句を読んでもらい、感想を聞くのは本当に学びの多い体験です。驚きと発見に満ちた刺激的な講座でした。現代川柳を詠むようになったからには、やはりプラモの川柳を作りたい。さて、プラモには川柳上で何をさせたら面白くなるのでしょうか。
ここでプラモはいろんなことができてしまうと気づきました。歩く、走る、泳ぐ……。ゼンマイやモーターを組み込むプラモにはこうした動きができてしまいます。動詞だけで何かをさせて、シンプルに面白くするのは難しいです。それに、可能性としてプラモはどんな物にでもなれます。かくなる上は、言葉の組み合わせを工夫するしかありません。そう思った瞬間、衝撃が走りました。
現代川柳は言葉のキットバッシュ(パーツを組み合わせて別のプラモにする事)ではありませんか。私はいまペインターではなく、川柳人としてプラモという題材に挑みます。

「プラモ」って三文字だけのラブレター/森砂季
火・木・金 きな粉の夢を見るプラモ
脇下にプラモを挟み大相撲
蕎麦つゆに沈めばプラモも語れまい
火葬した灰の中からプラモデル
楽しくプラモの句ができました。
こんどはプラモを作ります。ではまた。