人が作ったプラモを見に行く旅へ。長野県松本で3月18日・19日と開催された「松本城下町モデルコレクション」へ行ってきた。模型の世界には、公共のスペース(公民館やイベントホールなど)を借りて、各々が作った模型を展示する「模型展示会」というものがある。作った模型を持って参加したり、来場者として展示を見に行き、同じ趣味を持つ仲間同士、交流を深めたりして楽しむのだ。
模型を見に一歩外に出るというのはとても良いもんだ。人が作った模型を見て、「これはいいな〜」って思ったものがあるとこちらもテンションが上がる。そして作った人だけが持っている「そのプラモのストーリー」を直に聞けるのも最高だ。
そして僕の中での模型展示会のお楽しみとして絶対に外せないのが「食」だ。地方だけでなく都内近郊で開催された模型展示会でも、地元のモデラーさんやその土地に詳しそうな人に「うまいもんが食べたいとです!!」と直球を投げることが多い。自分で探すのも良いけど、会場で出会った人にうまい店を聞くというのは、とっても良いコミュニケーションになる。食べ物にはそれだけすごいパワーがあるもんだ。
教えてもらったお店でご飯を食べて「めっちゃ美味かったですよ!」なんて返答ができたら、その日の展示会はハッピーだ。展示会後には宴会などもあり、そこでさらに交流が深められる。飲み会まで行くと、僕なんかは一旦模型の話はしなくなる。最近楽しかったことや、その人の他の趣味の話など、展示会場では知ることができなかったちょっとだけパーソナルな部分をお互い見せ合うのだ。そして意外にも、そう言った話からの方が模型製作のヒントが出たりする。だから酒と会話は楽しいのだ。
ずっと会場にいて模型と対話するのも楽しい時間だが、展示会はほぼ1日行われているので、ご飯を食べに行くついでなどにその街をぷらぷら散歩するのもオススメだ。馴染みのない地であればあるほど、この時間が本当に楽しい。僕にとって食と同じくらい、この時間が本当に好きで、模型展示会に遊びに行った際の大きな楽しみとなっている。
模型展示会を見たあと、僕は必ずと言って良いほど模型を買う。その場で見て作りたいと思ったキットやジャンルを速攻でゲットする。会場に居ながらスマホで模型は買えるので、即ポチ待った無しなんてことも。今まで「食」だ「散歩」だと言ってきたが、「展示会で高まった感情のまま模型を買う」。それこそが本当の、そして最高の楽しみだ! 誰かが僕の知らないプラモを完成させている。そこで見た感動や発見を、次は自分の手で楽しんでみたい!! そうやって自分のプラモの世界も広がっていく。まさに展示会を楽しみに外へ行くってことは、自分の模型の世界の外へと行くってことなのかもしれないね。