服の色も楽しいのが戦車模型!!カッコイイ車輛に乗る緑の兵隊さんのお話/「タミヤ ドイツIII号突撃砲B型」

▲箱絵で見ると緑色の服(フィールドグレーなんて言われてます)を着ていますね! 今日はアニキの服の色にまつわるお話です

 先日Ⅲ号突撃砲B型、略してⅢ突の記事が出ましたが、このキットには乗員のフィギュアが1体付属しています。成型色は戦車と同じグレー。

 箱絵を見れば、この人はどうやら緑色の服を着ている様子。「あれ? タミヤから発売されているドイツ戦車兵セットって、黒い服を着ている人ばかりですよね?」と思ったそこのあなた、真面目にタミヤミリタリーミニチュア(以下MM)を作っていますね。なんで服の色が違うのよ!!

▲こちらはマーダーIIIの箱。服がやっぱり緑色
▲こっちは1995年に発売されたIII号突撃砲G型の箱。犬とじゃれてるけど服は緑色

 以前の記事にも書いたように、どんなに戦車っぽく見えても突撃砲は実際のところ自走砲、「自力で走ることができる大砲」という区分の車両でした。ですので、突撃砲に乗っている人たちは大砲を操作する役割を持った兵士、つまり区分状は砲兵だったのです。砲兵と戦車兵はあくまで「別の兵科」という建前になっており、その区別のために突撃砲の乗員は戦車兵の黒い搭乗服ではなく、緑色の搭乗服を着ていました。だから他の自走砲や突撃砲のキットでも、クルーは緑色の搭乗服を着ているわけです。

▲服の形自体は、右の戦車兵のアニキと同じです

 ただ、基本的に服の作りとしてはどちらも同じ。大きな襟と丈の短さが特徴のダブルブレストの上衣と、ゆったりした太めのズボンという構成です。実際のところ、黒く塗っちゃえば戦車兵用の戦闘服と見分けはつきません。また大戦中盤以降、戦場で目立つ真っ黒の服を嫌って自分から突撃砲兵用の戦闘服を着ていた戦車兵もそれなりにいたようで、戦車用搭乗服と突撃砲用搭乗服は割とごちゃごちゃに混ざって着られるようになりました。

▲緑の服は「俺たち砲兵だぜ!」という証なのだ

 というわけで、III突B型にくっついている彼の服も、箱絵の通りに緑色で塗ってあげれば大丈夫。「現代的な装甲車両に乗って前線でバリバリ活躍できるポジション」ということで、普段は前線から多少離れた場所で大砲を撃っている砲兵としては、突撃砲搭乗任務はなかなか感激ものだったとのこと。III突に付属している彼も、そんな気持ちを持った一人だったに違いありません。緑色の服、フィールドグレーと呼ばれるこの色の搭乗服には、「俺たちは最前線で戦う砲兵だぜ!」というプライドが込められているのです。

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しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。