開けて組んだらもう楽しい。プラモデル作りを始めるなら『最強プラモ』で探しましょ!

 先週末、東京ビックサイトで開催された『全日本模型ホビーショー』の会場でいろいろなメーカーのスタッフと話をしました。そのなかで一番嬉しかった言葉は、「nippperのいちばん大きな影響があるとするなら、『パチ組みは恥ずかしいことじゃない』っていう意識がすごくたくさんの人に浸透したことだよね」というもの。パチ組みっていうのはつまり、合わせ目を消したり色を塗ったり改造したりせず、ただ箱の中身を貼ってカタチをそのまま楽しむということです。手前味噌で自画自賛ですが、もし「とりあえず、それでもいいんだ!」と思ってプラモデルを始めてくれる人がこの世のどこかにいたらとても嬉しい。

 さて、総合ホビー誌『月刊ホビージャパン』には『OPEN THE BOX 気になるプラモを開けてみよう』というコーナーがあります。毎月ひとつのキットをピックアップして、箱を開けてそのなかに入っているものを紹介して、そのまま組んで「完成!」と叫ぶコーナーです。組む前のパーツ状態も写真に収まってるし、とりあえず組むならこれが必要だぜ〜というインフォメーションはあるけど、たとえば色を塗ったり難しいテクニックで誰かと差を付けたりはしていません。「誰でも組み立てればこうなるよ!」ということだけを教えてくれます。

 この連載を中心に、イケてるプラモをいろんなジャンルから集めてまとめたのがこの『最強プラモ』というムック。プラモにはどんなジャンルがあるのか、そもそもどこで買えるのか、工具や説明書の話を最初にしっかり押さえたら、あとはもう楽しそうなキットのラッシュです。

 塗装されたプラモデルの写真はほとんどありませんが、だからこそ「組む前と組んだ後」がハッキリとわかります。そのままでもカッコいいなと思えるあなたはそのまま真似すれば同じ「楽しそう!」と「カッコいい!」を体験できるはずですし、「なるほど、ここに少しだけ自分の調味料をふりかければ自分だけの作品になるかも!」というのがこのページから見えてくる人もいるはずです。

 何よりも、パーツが並んでいる様子とそれが組み上がっていく様子はやっぱりプラモデルがプラモデルである大きな意味があります。誰かが組んだプラモデルの素晴らしい仕上がりは、やっぱり誰かのスキルによるもの。その手前には確実に、あなたの興味とあなたの喜びがあるはずです。

 組んでみたい!どこから手を付ければいいんだ!そもそもどこで買えるんだ!? という、プラモデルの手前にいるみんなをグイと掴んで引っ張っていってくれるような、力強くも優しい一冊。もしプラモデルの門を叩こうとしている友人がいたら、この本をプレゼントしてください。きっと次の週には「ねえねえ、プラモっておもしろいね」と話しかけてくれる仲間が増えているはずです。みなさんも、ぜひ。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>/nippper.com 編集長
からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。