東京の老舗模型メーカー・ウェーブが、気が付いたらすんごい数を展開している「1/35スケール 装甲騎兵ボトムズ」プラキットシリーズ。TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』に登場するミリタリー的要素が詰まったロボットが、約12cmほどのサイズで立体化されています。そのサイズ感はコレクション性も抜群! 成型色でほぼ設定のカラーリングを表現し、可動範囲も十分広くてガシガシ遊べます。
『装甲騎兵ボトムズ』は、タコと呼ばれてモデラーの間から愛されている「スコープドッグ」と言う作品を象徴する主役メカが超人気!!
放送当時は他のメカもプラモでキット化されていましたが、最新キットで脇役メカがバンバン出てくるような状況は、なかなか訪れませんでした。しかし、現在その期待を一身に担っているのが、このウェーブの1/35スケールシリーズです。
メインメカはもちろんのこと、その中にダイビングビートルや今回紹介するスタンディングトータスなどのように主役級ではないメカがラインナップに組み込まれ、発売されたことで『装甲騎兵ボトムズ』の世界が補完されていくのかとワクワクしています。長い時間がかかっても応援したくなるってもんです。
スタンディントータスMk.IIは、マッチョなアーマードトルーパー(以下AT)(装甲騎兵ボトムズに出てくるメカの呼び方。ガンダムで言うモビルスーツ)で、ヘヴィなメカが好きなアニキにはぜひともオススメしたいです! ボトムズのメカは特徴的なギミックが多いので、他のメカプラモとは異なった独特の組み味を楽しめます。特にヒンジです。コクピットハッチや、腰のアーマーの挟み込み、ヒザ裏アーマーの装甲などに見られます。
コクピットハッチはパーツ構成、組み味ともにATプラモの醍醐味です!! パネルラインやディテールを活かしたパーツ分割がみられて、メーカーのアイディアを味わうことができます。可動ギミックも入ってくるのでなおさらです。
このシリーズ、同じモチーフを商品仕様を変えて2バージョン展開してきます。今回紹介しているST版は言わば外観重視の通常版。もう一つは、ST版をベースにコクピットやパイロット、ATの特徴である降着姿勢(ダウンフォーム)が再現できるギミック入りのパーツがセットされたPS版です。PSと言うのは『ボトムズ』に登場するめちゃつよ戦士「パーフェクトソルジャー」からとっており、それだけ外からも中からもATの魅力を楽しめるプラモになっています。
なので、今回のスタンディングトータスMk.II ST版のコクピットには、椅子や操縦桿などがないんですね。お好きな方をどうぞ~。
背中とふくらはぎについてるロケットブースター(マジで!?)くらいからしか、宇宙戦仕様感を感じることができないトータスMk.IIアニキ。武器も「本当に宇宙戦仕様なの?」と疑いたくなるマッシブさが、最高にパンクなのです。ギャップ萌えですね。
武器ですが、ミサイルとかってひとつひとつ作るの辛いっすよね……。そんな声が届いているのか、ミサイル本体や弾頭が繋がった状態で成型されているんです!! 武器作りのストレスが軽減されているのって、すごくうれしい~~~。
もともとゴッツイ、スタンディングトータスにショルダーミサイルポッドとハンディミサイルランチャーというミサイルてんこ盛り武装が搭載されているのですから、かっこ悪いわけがない!! マジでアニキ的な宇宙戦仕様ATなのです。こんな渋いATが、プラモで思う存分楽しめるなんて最高ですね。スコープドッグ系もいいけど、こういう脇メカもボトムズは個性派揃いなので、ぜひともウェーブの1/35スケールシリーズを作ってその魅力にどっぷりつかって欲しいです!!! みんなでどんどんATを作って盛り上げていきましょう!!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)