
およそ5年ぶりに再生産された「ウェーブ 装甲騎兵ボトムズ ブラッドサッカー PS版」。TVアニメシリーズの後に制作されたOVA『装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー』に登場するアーマードトルーパー(ボトムズに登場するメカ。ATと略させる)で、ファンからも絶大な人気を誇ります。そんなブラッドサッカーを、ギミック満載ながらコレクションしやすい12cmくらいのサイズで楽しめるのが本キットの特徴です。

主人公のキリコたちが駆るスコープドッグ ターボカスタムの前に立ちはだかる存在。それがブラッドサッカー。『ザ・ラスト・レッドショルダー』でデライダ高地の秘密結社のアジトにおいてレッドショルダー隊の生き残りが使用しています。スコープドッグの後継H級ATとして開発されていた機体を、秘密結社が改良したという設定もカッコよく、そのためスコープドッグとはデザインラインが異なるのも魅力。
OVAが発売された時と同時期に放送されていたアニメ『蒼き流星SPTレイズナー』のメカデザインラインも感じ取ることができます。80年代メカのさまざまな魅力が詰まったATなのです。


ブラッドサッカー PS版は、ATの特徴的なコクピット内部、降着姿勢が取れる専用の脚部パーツ、センサー部分のクリアーパーツなどがセットされた豪華仕様。このほかに、これらのパーツが入っていない、外観重視なST版という商品も同じシリーズでラインナップされています。


センサー周りは、外装まで含めてクリアーパーツになっているものと、黒成型色のものが2枚セットされています。あなたのお好みで適宜使い分けることで、素組みでも雰囲気ある仕上がりになります。

また今回の再販版では、右肩のレッドショルダーパーツにスペシャルな「蛍光成型色」版(写真左)と通常版(写真右)の2種がセットされます。蛍光成型色版は、UVライトに反応して発光もします。今回は蛍光成型色版を使用して組み立ててみました。


スコープドッグとは大きく形状が異なるため、パーツ分割にもブラッドサッカー独自の設計思想が反映されています。スコープドッグと比較すると、表面のミリタリー的な意匠が抑えられているため、外装のディテールは意外なほどシンプル。その特徴を活かし、各部は大きなブロックとして成型されています。
胴体は左右それぞれ1パーツずつという大胆な分割ながら、パネルラインを巧みに活かした構成となっており、そこに上部ハッチや腹部パーツを取り付けることで、胴体の基本形状が素早く立ち上がります。組み立てやすさにも十分配慮された設計と言えるでしょう。

腕部の分割は秀逸。中央のブロックにヒジ関節とヒジ側面ブロックを挟み込むようにして固定します。ヒジ側面の内側に合わせ目を逃すことで、正面に分割ラインが出ず、組み立てるだけで見映えの良い腕部が完成します。


足首、スパイクのパーツは形状・ディテール共に良好な上に1パーツ! 手足は必ず2つ作らなけれんばいけませんので、こういう切り出すだけで完成するパーツがあると、組み立てもよりスムーズになって嬉しい限り。

同シリーズのスコープドッグが装備するヘビィマシンガンの銃口は開口されていません。しかしブラッドサッカーのブラッディライフルの銃口は、スライド金型によって開口されているのもポイント。


降着姿勢を可能とする脚部の内部ギミックは、ポリキャップパーツも活用したシンプルな構成。組み立てやすく、強度もあるのでがたつくこともありません。

腰フロントアーマーのレッドショルダー隊のマーキングは、彫刻で表現されています。付属のシールをこの上から貼ったり、よりこだわりたい人はモールドに沿っって塗装して色分けするのもありです。


『装甲騎兵ボトムズ』シリーズの中でも屈指の人気を誇るブラッドサッカー。ウェーブの1/35スケールは、コレクションしやすいサイズ感と組み立てやすいパーツ分割を両立し、多くのモデラーが完成まで楽しめる懐の深いキットとなっています。今回の再販を機会に、ぜひあなたの手でこのATを完成させてください。