

接着剤をジャケ買いしたことがあるか?オレはある。ウホウホ。
行きつけのホームセンターでものすごく目立つ位置に陳列され、プロモーションビデオが爆音でその接着力をアピールしている。昔ながらのアメリカTV通販番組のノリで、舶来の接着剤ゴリ押ししているのだ。その名もゴリラグルー。ゴリラである。我々はゴリラが好きだ。
ちなみにプラモデルに使えるかどうか、買った時点ではさっぱりわからない。とにかくこのパッケージと名前と、プロモーションにほだされたというわけだ。ともあれ、とにかくCMがめちゃくちゃいいので全部見てほしい。

こちらがゴリラグルーの超拡大写真である。液はほんのわずかに黄色みがかった透明。ほぼ無臭だが、吸引すると有害である旨注意書きがあるので気をつけられたし。糸引きはかなり控えめで、トロミもかなり扱いやすい範囲に収まっている(写真は糸が切れる寸前の限界ギリギリで撮影。コレくらいしか糸引かないなら使いやすいでしょ)。
変成シリコーン系の接着剤で、空気中や材質に含まれる湿気に反応して硬化するタイプ。プラスチックを溶かしてくっつけるんじゃなくて、接着剤そのものが硬化するタイプなので、メッキパーツや透明パーツをキレイに貼るのに向いているはずだ。

塗装した面にいきなりベチョーッと塗ってみる。有機溶剤はほとんど含まれていないようで、塗装がいきなり侵されたり剥がれたりすることはなかった。ゴリラだが、優しい気性の持ち主であるようだ。使い方の動画を見ていたら、「いらんところに付いたゴリラグルーは乾いた布で15分以内に拭き取れ」と書いてあった。

ティッシュペーパーで付着したゴリラグルーをフキフキ。ほとんどキレイさっぱりと取り去ることができたが、つや消し面で何かしらの作用が起きているのか、ツヤが出てしまった。ちなみにプラスチックの地や光沢塗装なら、かなりキレイに拭き取れる。ただし水性ではない(水で洗っても手に付いたゴリラグルーはペタペタする)ので、水で綺麗サッパリ拭き取りたいならセメダイン社の「ハイグレード模型用」が最高。

強力に接着したいときは接着面をちょっとだけ湿らせるのがマストだそうだ。そんな面倒なことはしていられないので、貼る直前に「ハァ〜」っと呼気を当ててやる。ゴリラ的ズボラ術である。しかし硬化まで24時間は結構遅い。ゆっくりゴリラだ。
さて結論。硬化の立ち上がりがかなりスローなので、大きいパーツ(例えばカーモデルのフロントガラス)は一瞬くっついても数秒置いておくとボロンと落ちてしまう。これは向いてない。

しかし、パーツの自重より表面張力や分子間力が勝る程度に小さいもの、硬化まで何らかの方法で圧着しておけるものなら相当キレイに貼れるし、透明度も申し分ない。急いでいるときは微妙かもしれないが、24時間後に固まってればいいや〜くらいのとき、ヘッドライトのガラスやウインカー、自重で絶対落ちない飛行機のキャノピーなんかをペタっと貼っておくのはアリ。はみ出したのは綿棒なんかでピッと拭き取り、2時間程度待てばほぼピクリとも動かなくなる。翌日思い出した頃に触ると、どう考えても外れないくらいの強度になっていた。
余談……というかこれが本題なのかもしれないが、このゴリラグルーは家でよく起こる「プラモ以外のものを修理するとき」にめっちゃ使えそうである。量もすごいし。到底信じられないような壊れ方をした物体を手に「プラモ用の接着剤でなんとかしてほしい」と言ってくる家人にもやさしい、そんなゴリラを家に飼っておくのも、モデラーの嗜みなのかもしれない。