そんなこともあろうかと取っておく「余りデカール」で飛行機模型は自由に空を飛ぶ。

 全体塗装を前にして手が止まってそのまま30年以上眠りについていた、ハセガワ1/72 F-20タイガーシャークが発掘されました。なぜここで手が止まったのかはたぶん、どんな塗装で仕上げようか迷ったから。キットの指定は地味なロービジ塗装、なにせ3機の試作にとどまった上に、1号機のロールアウト時の赤・白の塗装は白を綺麗に発色させるのが……。もちろんあの漫画の主人公機、という選択肢もあるにはあるのですが、思い入れが強すぎて今でも手が出ないありさまで……(でもいつか作りたい!)。

 せっかくカタチになっている機体、塗りを楽しんで、完成させたくなりました。こんな時は、別売りのデカールや、今まで作ったキットの余ったデカールを保管しているファイルをパラパラとめくってアイデアが湧くのを待ちます。模型制作に本格復帰して3年、小さなデカールは100円均一ショップなどで買えるハガキ用ファイルに、大きなものはA4クリアファイルに保存してきましたが、それなりにコレクションも充実してきました。

 模型ですから「このタイガーシャークが量産された暁には……」を妄想するのも自由。というか、架空機こそ模型だからできる楽しみ方かとホル塩は思うわけです。

 もしデビューしたタイミングが良かったなら、F-5シリーズ、特にF-5A/B「フリーダムファイター」の置き換えに動いた国もあるのではないか、とか、同じエンジンを装着しているF-18ホーネットを運用する国なら補器類や整備用具の互換性など運用コスト面のメリットに着目するのではないか……とか、勝手によその国の空軍参謀将官クラスになりきるのも大人になって知った楽しみ方かもしれません。そして上にあげたふたつの条件から、今回はカナダ国防軍に採用された機体に仕上げてみました。

 カナダ国防軍ではF-5A/Bは晩年、仮想敵機として運用されていましたが、そのときの塗装がカッコよかったのでそのまま塗色と迷彩パターンをいただき、マーキングは以前の記事で紹介したハセガワ1/72 CF-104スターファイターの余りデカールを流用してみました。うん!カッコいい。

 コックピットなどラッカー系塗料で丁寧に塗装されて組まれた機体、ヘッドアップディスプレイを透明プラ板に置き換える代わりにガンダムマーカー「メッキシルバー」でキラリと、外装はタミヤアクリルとGSIクレオスのウェザリングカラーで使い込まれた感に。「汚くするのは綺麗に塗れないからでしょ?」とか言われる向きもあるかもしれませんが、塗った私がめっちゃ楽しかったんだからOK!

 先ほどの条件だけでも、スペイン空軍やスイス空軍での採用例とか、アイデアは広がる一方。国籍マークほか、流用できそうなデカールは手もとに着々と増えていますし、ハセガワのタイガーシャークは部品点数も少なく組み立てのストレスも皆無、スジボリも綺麗、飛行機キットを初めて作る方にもオススメ。ホル塩としては今後も店頭で見かけたら「買い」です。

<meta charset="utf-8">ホル塩(ほるしお)
ホル塩(ほるしお)

宇宙戦艦ヤマト劇場版を小学校1年生で、ガンダムを2年生で、マクロスを5年生で体験した世代です。
以前は雑食でしたが、3年前に制作活動復帰後、1/72の第二次大戦以降、ステルス以前の航空機を作っています。
リビングの隅っこでやってるので、基本水性塗料の筆塗りしかできないですが、それでも十分幸せです。