

連休中に部屋の片付けをしていたら、カーモデルを作りたくなった。飾り棚の配置を変えたり、飾りっぱなしだった完成品をしまったりしていたら、ぽっかり空いたスペースに飾りたくなったのと、ハセガワの50’sアメリカンガールズが思ったよりも上手くできたので気分が良くなったからだ。
タミヤのロータス ヨーロッパ スペシャルの素性はわからないけど、河合克敏が描いた競艇漫画『モンキーターン』ではかなり序盤に萩原真琴という選手がランチアストラトスに乗っている描写があって、女性と異国の名車の組み合わせに良い印象を持っていたので、それを引きずる形で選んだのだと思う。部屋に馴染むようにと、ナチュラルカラーの缶スプレーを探してイギリス空軍のダークアースを手に入れた。
カーモデルを手っ取り早く完成させたければ、缶スプレーを使わない手はない。とはいうものの、私も3年くらい缶スプレーを使うことをためらっていた。スプレーがベランダを汚すことが怖かったし、専用の塗装ブース的なものが無いと使いこなすことができないと思っていたから。しかし、使ってみると塗装ブースはあくまでも対象物に当たらなかったスプレーを受け止めるものでしかないことに気づいたし、スプレーの噴射範囲は思ったより狭く、段ボールに新聞紙を詰めるだけでもなんとかならないことはないので、完全に味を占めた。もちろんネロブースなどがあればいろいろな点で快適だろう。

むしろ大事なのは、よく振った後にノズルを思いっきり押しこんで噴射された塗料の定着具合をしっかり見ることだった。モンキーターンでも序盤でスロットルを思いっきり握り込んだ方がボートが安定するという話があったのを思い出す。ハイスピードの世界を怖がらずに見極めると、スプレー塗装は上手くいくし、ハイキューパーツのメタル製の持ち手やスポンジのスタンドはトラブルの予感がしないし使い心地がよく、見た目にも気分が良い。
パーツ点数の少なさもあり、かなりテンポ良く形になっていくのだけど、カーモデルというのは決められた箱の中に秩序をもたらすように各パーツを収めていくのがとても面白いものだなと改めて感心した。運転席の後ろにエンジンがあることとか、後輪とエンジンをつなぐ棒状のパーツを接着することだとかそういうことがとても楽しい。内へ内へと精密なパーツがつながりを持つことが気持ちよかった。

出来上がったロータスヨーロッパスペシャルは半光沢のボディとニュアンスのある茶色がかっこいい。派手なカーモデルが熱帯魚だとしたら、差し詰めこいつは淡水魚のよう。地味だけど、存在感がある愛らしさは部屋に馴染む良さがある。