1/48スケール戦車プラモの問題作、爆誕。「スヤタ ロシア軍 T-90A 主力戦車」。

▲スヤタのT-90Aは手のひらサイズのすごいやつ!!

 メカヘラクレスオオカブトとか戦国の三四郎などユニークなプラモから、1/48スケールのパンターのフルインテリアキットやデフォルメのタイタニックなどを展開するメーカー「SUYATA(スヤタ)」が、僕の中で遂にやってくれました。

 1/48スケールのフロンティアである「現用車両」戦線に乗り込んでくれたのです。そろそろ第二次世界大戦から抜けてくれないと、僕のような30代世代にとってのリアル戦車が現れる頃には僕はおじいさんになってしまいます。SFメカのような超激ヤバ車両が沢山いる「現用車両」は、第二次世界大戦のレジェンドたちよりセールスは振るわないのかもしれません。でもね、そろそろ行こうぜ! 俺たちの世代の戦車プラモデルへ!!

▲T-90とロシアを代表する装甲車「タイガー装甲車」がセットになっています

 T-90はロシアを代表する主力戦車。コスト度外視で開発されたT-80の反省から、信頼性の高いT-72の性能をアップデートする方向で開発されました。ソビエト崩壊後の困窮から、2000年代に入り経済も回復しガンガン調達し始めたのがキットになっているT-90Aです。低いシルエットに、砲塔にはSFメカよりもやばそうなメカが満載で万歳!!! ソビエト・ロシア車両のイメージを刷新したとも言えるかっこよさです。ウラ〜〜〜!!!!

▲ランナー内には隙間なくびっしりとパーツが! かなりアニキなプラモ。でも俺は1/48でT-90を待っていたんだ! 履帯のランナーは2枚になります(写真は1枚)

 現用戦車は1/35スケールになると、なかなかのボリュームになります。1/48スケールだと手のひらより少し大きくらいでサイズ感とボリュームが本当にちょうど良くなります。現用車両にぴったりのスケール。それが「1/48」です。

 このキットですがセンサー類やガラス、ランプなど現用車両のそこかしこにある「クリアーパーツになりそうな箇所」にクリアーパーツを使用していません。僕はこれに大賛成! クリアーパーツにすることでマスキングなどの工程を考えて手が止まってしまう人もいるかもしれません。1/48スケールなので、塗装による表現でも充分にかっこよくなりますよ。

▲履帯は一部が既に繋がった状態で成型された部分連結式。履帯の重さによる弛みも表現されています
▲シャーシや、胴体上部、砲塔は1パーツ成型。金属製のロープとデカールが付属
▲砲身はスライド金型を使用した1発成型。各モールドもシャープで、合わせ目消しも必要なしです

 実際に組み立てが始まると、パーツの精度にビビります。「スヤタはまだまだ新興メーカーだからすり合わせとか大変だろうな〜」って思ったらピタピタくっ付きます。ランナーにみちみちに入ったパーツがどんどんなくなっていきます。

▲2時間でここままで組み上がりました。1日で一気に組むのはちょっと大変
▲手に持つとこのボリューム感。現用車両の1/48のサイズ感は本当にオススメ! 1/35よりも疲れないのに、解像度もしっかり出ます。

 車体、砲塔と2日に分けて僕は組んでみました。それはT-90という車両は砲塔がものすごいディテールお化けだからです。砲塔だけで車体と同じくらいの時間がかかりましたが、それだけにすごい解像度があなたの前に爆誕します。

▲こちらは1パーツ成型!! T-90は当初鋳造砲塔でしたが、キットの砲塔は溶接砲塔へと変更し防御力がアップした角形の「ウラジミール砲塔」。独特な形状とこのぺったんこな感じがSF感を匂わせます
▲このランナー1枚全てが砲塔パーツ!!! これで砲塔を装甲化していくのです
▲バーン!!! 野球ベースみたいなパーツが、ここまで激変。各センサーや窓、スモークディスチャージャー、これでもかと取り付けられた増加装甲。最高です

 ロシアの最新車両T-14アルマータなどは砲塔が洗練され無駄のないデザインになっていますが、このT-90は戦車の技術革新の真っ最中なのでいろんなものがごちゃごちゃ付いています。センサー系も剥き出しですし、爆発反応装甲「コンタークト5」も後付け感がすごいです。しかし、このガチャガチャ感が模型好きにはたまらないと思います! フルアーマーとか、強化型みたいな雰囲気がプンプンしてくるじゃないですか!

▲砲塔を車体にセット。ディテールの洪水。両目のようなものは「光学電子妨害統合装置シトーラ1」。赤く怪しく光るんですよ。メタリックレッドなどで塗るとカッコ良いと思います!
▲キレキレだぞ! この低いシルエットが最高にかっこいい!

 1/48スケールの現用車両。サイズ感、解像度も申し分無しで、コレクション製も抜群。スヤタのT-90は本当に気合が入りまくったプラモで「1/48 現用車両はこれだけできる!」というのを見せてくれたと思います。金属ロープ以外は全てプラ成型で、機銃の構成以外はほとんど無理なパーツ接着を要求してきません(機銃の取り付け箇所だけは少し宇宙を感じました)。「1/48スケールと現用戦車は好相性」ということを改めて教えてくれます。

 T-90Aというハイディテールな現用車両を1/48で挑戦したスヤタの意気込み。手に取るとビリビリとした刺激で興奮すること間違いなし! ぜひ組んでみてください。

▲左はタミヤの1/48MM ロシア戦車T-55。タミヤも自衛隊車両や米軍車両を1/48で展開! 超応援しています。こうやって様々なメーカーから1/48の現用車両が出るようになるよう、俺は応援していきますぜ!
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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。