余裕で作って余力を作るプラモデル。作った余力でもうちょっと!/童友社 F4F-3 ワイルドキャット

▲プラモデル界の水煮。童友社の彩シリーズ。1/72の飛行機がラインナップされている。

 スーパーの食材コーナーに行くと、「ここまでやっておきました」シリーズがいろいろとある。今日は帰ったらカレー作る。レトルトや弁当じゃなくて「自炊したい」気分だから。思い立ってスーパーに来ては見たものの、これから玉ねぎやジャガイモを剥くのか、切るのか……煮るのか……。カレーはそんな難しい物じゃない。ただ段取りを考えるととても面倒になってくるのだ。

 そんなときには「野菜の水煮」を買ってしまう。皮をむいてあるどころかカットされ、すでに火が通っている状態でパックされて売られている。

 いや、もちろん野菜の皮剥いて切って水で煮るくらい僕にだってできます。このパックの水煮と同じ程度のものくらい作れます。でもホラ、今日はもう疲れてるし? それでもカレー食べたいし? 肉は自分で切るし? コンソメ加えたりとか工夫するし? ルー選べるし? 全然手抜きじゃないし? むしろそれでも”マイスペシャリテ”だし!

 今日は帰ったらプラモ作る。ストレスフルな仕事を終えて「製作したい!」気分だから。思い立って机に向ってみたものの、ただ段取りを考えるととても面倒になってくるのだ……

 童友社の彩シリーズはそんな帰宅後の自炊に応えてくれる水煮パックのようなプラモデル。御覧の通り塗装済みでブリスターパックに部品が並べられている姿が見えるパッケージで売られている。

▲部品はこれだけ。小パーツは塗装済みのランナー状態。

 基本塗装どころかマーキングまで施され、風防の窓枠も塗り分けられた状態で仕上がっている。プラモはそんな難しい物じゃない。基本塗装してマーキングして風防塗り分けるくらい僕にだってできます。同じ程度のものくらい塗れます!(元気な時にたっぷり時間をかければ……)
でもホラ、今日はもう疲れてるし?それでもイイカンジのプラモ仕上げたいし?ランナー部品は自分で切るし?

▲初手でいきなり翼がつく!

 自分で組み立てるし?

▲まだ箱空けて5分なのに…!

スミイレするし?

▲塗装とマーキングはエナメル溶剤にも耐える強さがある。

 汚し塗装とか工夫するし!

▲最後にクリヤー吹いて今日はこのくらいで勘弁してやろう。箱から出してここまで約60分。

 全然手抜きじゃないし、むしろそれでも傑作爆誕だし!

 ……いきなり「味付け」のとこから始められるので、吸い込まれるように作業に没頭できる。「プラモ仕上げたい!」って昂ぶった心がしぼまないうちに、アレを試そうコレを試そうができてしまう。はからずも飛行機だけじゃなくて余力まで出来てしまった。

▲カレーの付け合わせにピクルス。飛行機の付け合わせにフィギュアも用意しました(+15分)。


 そんな余裕からもう一品付け合わせを足しておこうという気分になり、別に買っておいたパイロットのフィギュアも塗っちゃう。いつも余力が無くてなかなか使えないでいたヤツだ。横に立たせると模型がグッと引き立つ。

 余裕ができると余力ができる。余裕があるととてもいい。余力を使ってもう一品、もうひと手間を加える遊びができるから。

HIROFUMIX
HIROFUMIX

1983年生まれ。プラモデルの企画開発/設計他周辺諸々を生業にしています。