最新ロボットプラモ&ランナーまるごと塗装で味わう、”組み立ての神髄”!ボークス1/100KOG-AT 〜おきらく製作紀行〜

 結論から申し上げます。ランナーごと塗装したロボットプラモの組み立てはストレスフリーでハイパー楽しいです。例えるならアクセルベタ踏みでクリアするレーシングゲームのような爽快さ。すんごく気持ちのいいスピード感です。塗装の段取りに悩む必要もなく、ブレーキを踏まずにブワァーっと組み立てられるので、どんどんイイ景色が見えてくるんですよ。イヤッフゥ〜!!

 ボークスから出ている『ファイブスター物語』の最新プラモデルキットは、そんな「ランナー塗装組み立て」にかなり向いてるんじゃないでしょうか。モーターヘッドって、シンプルな色の機体が多いですからね。形状の妙で見せるロボットですから、複雑なカラーリングなんていらないってのが永野メカの特徴とも言えます。そんなわけで、先週はKOG-ATをゴールドのスプレー3色だけ使ってランナーごと塗装したんですが、これが大正解。

 塗装をやってくれた先週の私よありがとう。ランナーから切り離して、組み立てるだけで”完了”していくじゃねえっすか……。何より、塗装の為にバラして手戻りしなくてよいということが、スムーズで最高。どんどん形が変わっていく部品群の美しさに没入できます。パーツのオスとメスがいろんなところで噛み合っていく気持ちよさ。合体ロボットアニメの合体バンクが手の中で再現されていくような、そんな体験。

▲もちろん、デメリットもあるんだナ。

 ニッパーでランナーから切り離すと、ゲートの跡が白化してちょっと目立ちます。こういうディティールなんじゃオラ~!ボケ~!と言って押し切ることも可能ですが……。

▲タッチアップして万事快調。

 マッキーの金が大活躍でした。ある程度はこれでいいと思うんですよね。完成した時に、細部のタッチアップ跡よりも全体的なカッコイイ印象の方が完全に勝るので、最後の写真までお付き合いください。

▲チョイっと塗装するだけでモーターヘッド最大のカッコいいポイント「半眼」(はんがん。仏像の目と一緒なのよね。)もバッチリキマる。
▲そしてフレームも最新キットならではのアイデア。

 一番唸ったのはこの股関節の部品群です。(前作のKOGから取り入れられた機構らしいです。)まず、Oリング(!)を仕込んだボールジョイントの突起部分を、輪っかから突出させます。そして輪っか同士を合体させると、ボール部分が向き合うようなかたちになるんですが、そのボール同士のスキマに丸くへこんだビス付きのブロックを咬ませます。

▲そして下からネジを締めるとボールジョイントが圧迫されて、股関節のしぶみが調整出来るんですよ。骨盤と筋肉だよこれは!

 ロボットプラモって関節がぐにゃぐにゃになってポーズつけるのが大変……なんてことありがちですが、これならポーズをつけたあとに固定できたりもするのでめちゃ便利。これ、なかなか革新的なことだと思っておりまして、おそらくほとんどのモーターヘッドモデラーがあまりやらなかったであろう「ブンドド」(ぶ~ん、どどどという擬音を口にしながらガシガシ遊ぶこと)がモーターヘッドで出来てしまうんですよマジで。これでモーターヘッドの駆動音を何種類も口ずさみながら遊べるな!!ピキッピキッドドドドドフィフィフィフィゴゴゴゴゴ!!

▲世界一設定画を凝視した大好きなロボットですが、立体を組み立てていくとまるで形を理解していなかったことに気づきます。何なんだその腰回りのパーツの配置は!?天才なのか!?
▲ああ、良すぎて溜息しかでない……。頭のトサカと腰のアーマーが「Z型」で、点対称的なシルエットなんだね、すごいね。

 最新キットの出来の良さと、デザインされてから30年近く経つロボットデザインの金字塔が見事にドッキング。さらに、ランナーまるごと塗装のスピード感が加わって、高次元のプラモ体験を満喫してしまいました。ありがとう、ありがとう……。いろんな最新キットもこうやって「組み立ての体験」自体を楽しむという方向性も大いにアリですね。さて、タッチアップの跡、どうでしたかね?そして次回は完成の機運……!ではまた。

ハイパーアジア
ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。