「プラモ作りは人に教わるんじゃない。プラモが教えてくれるんだ!」。いつになく熱血なフミテシです。みなさん今週も花金です。おいらが独断と偏見で週末が楽しくなっちゃうプラモを紹介する「花金プラモ」でついに、タミヤの1/72 スピットファイア Mk.Iを取り上げる日が来ました。もうね、このプラモは箱以外はマジで最高です。いきなりディスって本当にごめんなさい。
コレクション性あるタミヤの1/72スケール ウォーバードコレクションは週末モデリングに最適な物ばかり。以前紹介した零戦もとっても良いキットなのですが、個人的にはこのスピットファイアのキットの方が好きなんです。最大の要因は最小限の工具だけでOKで、爆速で組み上がるからです。工具の使い方もこのキットを組むことで覚えることができ、かつかっこいいスピットファイアも手に入れることができる……このキットは飛行機模型へのパスポートと言えると思います。ニッパー、ピンセット、接着剤があればOK。ピンバイスなどで穴を開けるところもありません。あなたが今持っている工具ですぐ飛行機模型の世界へ飛び込むことができますよ。
スピットファイアは第二次世界大戦における英国を代表する戦闘機です。その活躍から「救国の戦闘機」とも言われてまして、今でも英国国民の誇りです。僕が英国の博物館に行った時も、遠足できていた小学生たちがスピットファイアを見つけると猛ダッシュしている光景を何度も見ました。そんな名機、ぜひお家時間が増えたこの時期に手にとってみて欲しいです。
グレーのパーツはランナー3枚。細かいパーツはコクピットの一部だけです。パーツをカットして、ピンセットで摘んで貼るという基本的な動作を覚えるのにも、全てのパーツの大きさがちょうど良いです。
人が乗って、戦っていろんな不具合や改良点が出るのが「キャノピー」です。視界の確保や、頭がつかえる、開け閉めのしやすさ、など本当に基本的なことで形状が変わります。キャノピーの解説は長くなるので、割愛しますが、このようにキャノピーって全部同じじゃないんだね〜というのもプラモが教えてくれます。
パーツをみてきたところでいざ組み立てです! 流し込み接着剤が大活躍します! これはパーツとパーツを合わせた間に、接着剤の蓋についている筆をチョンと触れさせると接着剤がす〜っと流れてパーツ同士がくっつく最高に便利な接着剤のことです。しかも速乾タイプが発売しており、これを使えば接着したところからバンバンパーツが形になっていきますよ〜。接着剤ってこんなに簡単だったの?となるはずです。そして接着剤を使う楽しさを知ったあなたに、もう怖いもんは無し! 世の中のほとんどのプラモを組むことができるようになります。
胴体の接着まで5分で行けるこのダイナミックさと流し込み接着剤によって魔法のように綺麗に接着できることを知ってしまったあなたの指はもう止まることはないでしょう!! どんどん組めます。
組み上がったコクピットは、胴体の裏側から収納する構造。胴体の製作とコクピットの製作は、コクピットを胴体で挟み込んで接着するケースが多いので、飛行機模型では同時に行われることが多いです。でもこのキットは胴体を接着してから、裏側から収納するので、飛行機模型の中でも細かいパーツが多いコクピットを作らないと、胴体が作れない!なんてことから解放されます。説明書でも胴体からまず作り、その後コクピットという順番になっており、飛行機模型を初めて作る人にとってのウォーミングアップができる順番になっています。さすがです。
少ない手数、少ない工具、安心のパーツ精度で飛行機模型を作る工程を体感させてくれたタミヤ スピットファイア Mk.I。完成した姿を見るとたまらなくかっこいいです。1/72という小さなサイズ(完成時全長約12.8cm)に凝縮された各部のディテールも僕たちの目を喜ばせてくれます。1時間もあれば組み立てることができると思います。
外出もしたくなる週末ですが、今はこのタミヤのスピットファイア のようなカッコ良くてかつお手軽、そして模型の入り口を広げてくれるようなキットを楽しんで過ごすということが「救国」でありあなたの大事な人を守ることになるのかな〜と思います。美しい楕円翼をお家で楽しみながら笑顔でやっていきたいもんです。これからもそんな時間を過ごせるプラモを花金では紹介していくので、よろしくね!!それでは、またね〜。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)