20年代ミニチュアボードゲームの幕開け!/「ドラゴンギアス」をプラモデル目線で味わう。

 事件です!クラウドファンディングサイト「Makuake」にて日本史上最多の応援購入額(2020年6月時点)を達成したミニチュアボードゲームの超新星「ドラゴンギアス」がついに一般販売ですって!しかも安くなってる!

 実は私ハイパーアジアもこのプロジェクトをキックした823人のうちの一人。先日、中身がギッシリ詰まった巨大なドラゴンギアスのBOXセット(3.7kgある)が届いて目玉が飛び出ました。

 ボードゲームといえば私は麻雀が好きなのですが、その理由のひとつが牌の手触りです。トランプなどのカードゲームと違って麻雀牌は確かにそこに”在る”んです。重さ、冷たさ、牌がカチャカチャと触れ合う音、絵柄の掘り込みを指先で確かに感じることで、ゲームへの没頭感が高まるのです。

 そしてドラゴンギアスも立体的なミニチュアを駒として使います。しかも、駒がバッキバキ造形の最新プラモデルと来たもんだ。これは組むしかない。ドラゴンギアスには人類側8体、ドラゴン側8体、計16体のミニチュアプラモが同梱されています。いっぺんに組み立てると明日の仕事に響くので、とりあえず将棋でいえば王将にあたる駒2体から組み立てることにしますね。御無礼。

 まずは、魔女が操る巨人「ヘクスギアス」です。

▲A4のランナー1枚に規則的に並んだ、少し不思議なカタチのパーツ。異世界メカの風を感じる。
▲ロボットのプラモデルではなかなか見られない形状のオンパレード。どう組み合わさるんだ……
▲常軌を逸するほど巨大な刀。鳥居。台座もついていてこれを組み立てるだけでジオラマ付きミニチュアになってしまうんですね。

 え……鳥居……?しかもこのヘクスギアスは「レッドゲート」という個体らしいです。まんまやんけ。黄色く塗ったら黄門さまだ。ドラゴンギアスの世界観は人類の黄昏期で、過去のオーバーテクノロジーを原理も曖昧なまま騙し騙し使っているそうです。まぁ今の我々の世界だって、鳥居が何の為に赤く塗られてそこに立っているのか多くの人にとっては曖昧だし似たようなものかもしれません。

 さて、パーツを眺め終わったらニッパー、デザインナイフ、流し込み接着剤、この3つを用意して組み立てます。色は完全に組み立てた後でも塗れるし、塗らなくてもチェスの駒みたいに単色でもカッコイイので安心よ。

▲肩、胴体、腰が弧を描くように一体になっていて2パーツを貼り合わせるだけで出来てしまう。なんとも不思議な構成。
▲瓦屋根のような彫刻があしらわれた胸パーツ!をとりつけて、流し込み接着剤をスキマに流し込むのです。

 目立たないところや、パーツの裏側から流し込むのとキレイに仕上がります。組み合わせたパーツを指で保持するときに、スキマの部分を持ってしまうと指とパーツの間に接着剤が流れてしまうので要注意ネ!もし失敗したら乾燥してからデザインナイフで削り取れば問題ナシ。

▲お!首パーツは固定ポーズなのか!ニラミを効かせた角度で首が造形されている!私は好きよ。
▲見たことの無いデザインのロボがあれよあれよと完成していく……パーツ切り出し、バリ取り、接着で1時間もあれば……
▲人類守護の要、ヘクスギアス!が完成。

 手のパーツだけは自分の好きな角度でポーズが付けられるようになってます。私が組んだこれは虎眼流の構え「流れ」です。

▲実際のゲームでは人類側プレイヤーは背後をよく見ることになるのですが、巨大な刀、そのバランサーとしてのレッドゲートがめちゃくちゃ頼もしく見えてきますね。

 そして、もうひとつの主役、謎の生命体「ドラゴン」(まんまやんけ)組んでいきます。

▲こちらもA4ランナー1枚です。巨人とは対照的に有機的で複雑な形状。
▲ランナーからハミ出すほど立体的な曲面の翼!爪はツルンと、翼はゴワゴワ、筋肉はバキバキと質感表現がドエラいです。匠の業ですな。
▲マッチョドラゴン
▲すごい情報量なのよ。

 説明書をざーっと見て、似たようなパーツが無いことを確認したので、いちど全部ニッパーでバラして、デザインナイフでバリを取ってから組み立てることにしました。プラモによってはこれがオススメです。大胆なパーツ構成で接着箇所が少ないのでこのようなやり方ができるのですが、スピーディに組みあがってとても気持ちが良いです。なんと、ヘクスギアスより組み立ての時間は短いのです。

▲胸筋腹筋背筋がバチピタで合体して凶悪な筋肉の塊になる快感。
▲筋肉と筋肉のスキマに接着剤を流し込み、バルクアップします。
▲黒光りした筋肉から黒光りした翼が生えて仕上がります。
▲ギャーーーーーーース!!
▲まさに「狩る者」という言葉がふさわしいその姿。カッコヨ……

 360度、どの角度から見ても凶悪な造形がプラモデルで組み立てられるというのが、ここまできたのか……2021年という感じですね。

▲スラピシっとした巨大ロボ、バキムキっとしたドラゴンの魂の奪い合いで勝敗が決まります。

 デザインも造形の方向性もぜんぜん違う駒を操って戦うボードゲーム、ドラゴンギアス。ミニチュアが盤上に立っているだけで、ドラマが見えてくるようです。それを自分で操って、うまくいったり失敗したりするんだから、とっても楽しいものになるでしょう。

 さて、今回作った大将の2体は攻撃力は高いのですが3ターン先まで行動をプロットしておかなくてはいけないので、制御が難しいんです。そこで、意図的に動かせてそれをサポートする、このゲームの戦略の要となるミニチュアが残りの14体「騎兵」と「ドレーク」です。次回は一挙にこれらを作ってみようと思いますよ。出来らぁ!乞うご期待!

ハイパーアジア
ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。