クルマのプラモデルを怖がらずに作るための「とっておきの検索ワード」を教えます!

 いまから書くことは邪道も邪道、超邪道のお話。ワタシも「クルマのプラモデルはピカピカのツルツルに作りたい」と思うことはしょっちゅうありますが、「いますぐカタチを見たいし自分の作ったプラモにしたい!」という日だってある。そんなときにエイヤと完成まで持っていくときに実践する抜け道を持っているとずいぶん楽しくなります。

 ハセガワ製のピッチピチの新キット、GT-R(BNR32)のパーツを見ていたら「そのうち時間が出来たら作ろう」ではなく、どうしてもいますぐ貼りたい。貼ってこの複雑なシャーシ裏面の立体構成を眺めてみたくなっちゃう。じゃあもう貼るっきゃないでしょう。

▲いや〜かっこいいね。クルマは上がシュッとしているのに下がゴチャッとしていて、裏返すと隠し持った暴力性が顕になります。
▲インテリアもなかなかに考えられた構成で、これまたカッコいい。

 さて、ここにボデーを載せればおしまいなんですが、プラスチックのままでも充分スカイライン。しかしなんだか塗りたい。「オレのマシン」にしてみたい。かと言っておしゃれな色に塗ってクリアーコートをして磨いてテロテロのツヤ有りで仕上げるほどの根性をいまこの瞬間には持ち合わせていない。なんとかして明日一日でスパーンとかっこよくならないものか。そんなとき、ワタシは寝る前の布団の中でgoogleで画像検索するのです。

 「BNR32 Rat」と。

 そして出てきたのがこの画像。もうBNR32には見えないくらいにいろいろとイジってありますけど、色がめっちゃかっこいい。ツヤもいっさいなし!

▲ドリフト野郎のR32じゃ!(写真提供 https://www.drifted.com/

 Ratというのはまんまネズミの意。転じて「Rat style」と言うと、カスタムカー界隈では「わざと汚い状態で乗るクルマ」の状態を指します。便利。ただ単に朽ち果てているのではなく、錆びたり(あるいは錆びて見えるように塗装したり)どろどろに汚れている(汚れて見えるように塗装してある)状態でもガンガン走るように維持しているのが特徴。つまり、雑木林に遺棄されて錆びて床が抜けて死んでるクルマではなく、バリバリ現役だけど見た目は超ダーティだぜ、というのが「イケてる印」なワケです。

▲わざわざファイヤーパターンのデカールを買ったもんね。

 ボコボコのラットスタイルって日本ではあまり見ませんが、世界は広い。世界は広いのでだいたいのクルマの名前に「Rat」ってくっつけて検索すると出ます出ます、ゴビゴビのつや消し、ホコリも泥もなんのその、バンパーなしもフェンダーボコボコも何でも来い状態。クルマのプラモは難しいぜ!とひるんでいた人でも、「えー、カーモデルもこうやって作っていいんだ〜」と一気に肩の力が抜けちゃいます。とくにウェザリング(汚し塗装)が好きな人は嬉しいんじゃないでしょうか。

▲写真を見ながら黒とフラットブラウンでザクッと塗り分けて……。
▲GSIクレオスのウェザリングカラー各種でジョジョジョ〜っと汚します。完成。

 もちろんお父さんが乗ってた思い出のクルマ……とかにはあんまり使えないフィニッシュ法ではありますが、とにかくこのクルマのカタチを見たいぜ!そしてオレのスタイルに染めたいぜ!というときにはマジでオススメしたいラットスタイル仕上げ。みなさんも「そういえばあのクルマまだ作ってなかったな……」というのがあれば、この週末に一気にアポカリプティックな世紀末チューンでアスファルトを駆け抜けてしまいましょう。楽しいぞ!

<em><a href="/author/kalapattar/">からぱた<br></a></em><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/kalapattar" target="_blank">@kalapattar</a>
からぱた
@kalapattar

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。