模型雑誌「モデルグラフィックス」編集部からガンプラの舟盛りがnippperに届きました。その舟盛りは「ガンプラエンサイクロペディア 一年戦争のHG編」。本書は『機動戦士ガンダム』に登場したMSのハイグレードユニバーサルセンチュリー(以下HGUC)、近年のハイグレード(以下HG)シリーズのガンプラをメインとしたカタログです。しかし、ただのカタログじゃない!塗装したガンプラの作例は一切なく、箱を開けて組んで完成する素組み状態、いわゆる「刺身」で全編構成されています。しかもA4判型にドカンと特大の写真で。まさにこの1冊は一年戦争HGの舟盛りなのです。
こうやってキットの素組み状態でHGUC、HGをじっくりと大きな写真で掲載された本で見ると自分の中で様々な発見があります。「一年戦争」と区切ってピックアップしたキットは、シリーズNo.1のガンキャノンから最近のNo.234 シャア専用ザクと1999年〜2020年という非常に長い年月を跨ぎます。その間のガンプラの変貌をじっくり読むことができるのです。カトキハジメ氏により描き起こされた開発画稿を元に多くの人がスタンダードと思うMS像を立体化してきたシリーズ初期のガンプラと、昨今の可動やパーツ分割を非常にこだわったガンプラの姿を同時に楽しめ、それぞれの良さを見ながらキットを購入するためのバイヤーズガイドとしての役割を十分に果たす本書。読書の秋、じっくりと本書を読んでお気に入りのキットを見つけてください。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)