
一ヶ月くらい前に最近東京から神戸に引っ越したんですが、その時にプラモデル作る机を新調しまして、155㎝×75㎝くらいの、ちょっとした畳くらいあるやつになりました。でかい机はなんでも置けて最高。新品の机っていいよね~、塗料が飛び散ったりパテがなすりつけられたりしてないし。
で、殊勝にも「今度こそはこの机を綺麗に使うぞ!」と思っているわけです。なんせおれは住む場所を変えるたびに机を新調し、そして毎回引っ越す頃には机のまわりを破滅させてきた人間。なので今回だけはちょっとマジで、こまめに掃除してできるだけ綺麗な状態を保とうと思っております。レミー・キルミスターが歌っていたように、Stay Cleanなのです。レミーの教えなら守らなきゃ……。

というわけでこれがこの原稿の結論なんですけど、机の上が破滅しているズボラなモデラーは、机の横に掃除機を吊るしましょう。この文章を読んでいるヒマがあるなら、近所の電気屋に行って、安いのでいいからスティックタイプの掃除機を一台買うべき。それもサイクロン式で、空気を吸うマシン部分とゴミがたまる部分が掃除機のヘッドの方ではなく手元の方にくっついている、コード型のものを買いましょう。ちなみにおれが使っているのはアイリスオーヤマの6000円くらいのやつです。ダイソンとか、なんかそういうスゴいのじゃなくても全然いい。
だがしかし、ズボラなお前は間違っても紙パック式のやつとか、キャニスター型のやつとか、充電式のやつとか、ハンディタイプって書いてあるやつとか、そういうものを買ってはいけない。絶対に「サイクロン式の、本体とゴミがたまる部分が手元に集まっている、コード型のやつ」を買うべきです。理由はこれから説明します。


というわけで、これはおれが今作っているタミヤの38(t)なんですが、やっぱり模型を作っているとゲートやランナーのきれっぱしとか、いろいろチリが落ちますよね。それを作業しながら……


こういう感じでガンガン吸える。そうすると常に作業机の上がキレイ。そんなもん当たり前だろうと思うかもしれませんが、ズボラ人間からすればたったこれだけのことが大変化なのです。俺はマジで毎回「すげ~! 俺の机なのに作業が終わった時もキレイだ! なんでだろう!?」って驚いてます。律儀に。
別にマメに掃除すりゃそれで終わりじゃん、と思っているかもしれませんが、ズボラな人間というのは「やらない」理由を見つけてくることだけはものすごくマメかつ真面目にやります。「掃除機が手の届かないところにあるから掃除できない」「掃除機の紙パックを入れ替えるのがめんどくさすぎて掃除できない」「掃除機の充電が切れてて掃除できない」「掃除機の電源プラグをコンセントに突き刺すのがダルすぎて掃除できない」「そもそも掃除機がデカすぎて机の上に乗らないから掃除できない」などなどなどなど……。
そういった「自分が掃除をしない言い訳をしそうなポイント」を各個撃破した結果が、「サイクロン式の、本体とゴミがたまる部分が手元に集まっている、コード型の掃除機」をすぐ手に取れる場所にぶら下げておくことだったのです。ここまでハードルを低く設定しておくと、死ぬほどめんどくさがりのおれもマメに掃除するようになりました。

今回は掃除機の話なんですけど、これって模型の作り方とかそれ以外とか、割と何にでも応用できるんじゃないかと思うんですよね。「めんどくささの勾配」をうまく調整して、めんどくさくないほうに自分の行動をうまく誘導するというか。水が低きに流れるのであれば、高いところにあったゴールを低いほうに移すというか……。別に掃除じゃなくても、これはめんどくっせえな~という作業があればやらないというのも手ですが、「どうやったらめんどくさいと感じなくなるか」というのを考えるのも、自分の脳みそをハッキングしている感じで面白いと思うのです。
なんでおれがこんなに偉そうなことを書いているのかというと、「一ヶ月後におれの机がクチャクチャになってたらいい笑い物だな」という圧を自分にかけることで自分の行動をハックするためなのですね。というわけで皆様も掃除機を机の横にぶら下げて、快適模型ライフを目指しましょう。STAY CLEAN!!