昔、美容室の店員にこう質問されたことがあります。「へえ、プラモやるんですね!ロボット系って事は、ガンプラですか?」と。
で、私は「そうです」と応えてしまった。実際その時好きだったのは『マシーネンクリーガー』だったのですが。
だってだって、「Ma.K.」なんて言っても絶対伝わらないでしょう店員さん。記事を読んでいるあなたもプラモがお好きだろうか。この黄色い箱を手に取って、レジまで運んだことはあるだろうか。おそらく少数だろう。ということで、今回はこの『ホワイトナイト』を組んでみたので、紹介していきます!それからマシーネンクリーガーとは、ドイツ語で機械化された兵士って意味らしいですよ。(ほへぇ~)
※編注/このホワイトナイトというメカはマシーネンクリーガーを生んだ横山 宏氏の作品集『ロボットバトルV』が原典となっているパワードスーツで厳密にはMa.K.そのものとは区別されますがハセガワからはこちらも「マシーネンクリーガーシリーズ」と銘打って発売されており、今回はそうした事情を理解した上であまり肩肘張らずに横山デザインを組んでびっくりしよう!という趣旨の記事としてお届けいたします(早口)
組んでみました。プラスチックのホワイトが美しいです。クリアーパーツには、タミヤアクリル(水で薄めたり筆を洗ったりできるアクリル系のプラモ用塗料)のクリヤーブルーを塗装してあります。全体的に丸みを帯びたフォルムですが、このキットの魅力は凝縮されたディティールにあると思います。
このキットは説明書の順番通りに組むと、まず最初に脚から組み始めることになります。キャラクターモデル好きの皆様は、この時点で「ん?少し何かがおかしいぞ」と気付くと思います。……この解像度は一体なに? メカメカしいパーツが集合してランディングギアを形成しています。組み立てには接着剤が必要なので、パーツ同士がどうくっつくのか予想しにくいところがあります。しかし、これがまた面白いところなのです。「このパーツは何? 俺は今何を作っているの?」と思いながら説明書通りに貼っていけば、答えに辿り着く筈です。フォルムから感じ取れるカッコ良さと、ちゃんとカタチになる納得感、二つの快感が同時に押し寄せます。
いやいやいやいや、なんですかこの密度。このあたりですかね、私が何を作っているのか分からなくて、全容が見えた頃にはテンションがブチ上ったのは。奥に見えるのがモニターで、その周りには謎の配線。手前の2つの大きな丸は、手を突っ込むための穴です。戦闘装甲服ですからね。模型を作っていたはずなのに、油断すると一気にオトナのSFの世界へ引き込まれます。本当にひと味違います、Ma.K. 最高!
こういう遊び心が各所に隠されており、本当に楽しく作る事が出来ます。渋カッコイイ男性のパイロットフィギュアが付属しているのも嬉しい。
ほかにも謎の動力や燃料タンクらしきもの、見えなくなってしまうのにとんでもなくカッコいいコクピットのシートの後ろなど、演出的内部構造が盛り沢山です。手に入れる機会があれば、是非あなたもこの感動を味わっていただきたいです。
また、こちらの商品にはMa.K.恒例のお洒落なマーキングシールと塗装ガイドが付属しています。今回はほぼ塗装せずにお送りしてきたマシーネンクリーガーの紹介記事でしたが、お楽しみいただけたでしょうか。これを機に、この黄色い箱のプラモデルにも興味を持っていただけたら嬉しい限りでございます。美容室の兄ちゃんも、このブログを見てくれ!! ではまた!