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【レビュー】夏休みに造りたい、星のマークの恐竜新世紀/タミヤ 歩くブラキオサウルス工作セット

 約30年ぶりのタミヤの新規開発恐竜商品となるのが「楽しい工作シリーズ」の新作3種だ。その中でも『歩くブラキオサウルス工作セット』は先行する旧商品の存在しない、既存商品が存在しないという意味でも注目したいアイテムである。

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 外観シルエットを構成する袋入りになったカット済み木材が新鮮な箱の中身。木製部品はランナー枠が必要ない分思ったよりも大きく、プラ製部品が無色透明なこともあってその存在感に普段組んでるプラモデルとの違いが際立つ。

 『楽しい工作シリーズ』類型商品からの大きな違いは組み立て済みギヤボックス。既存のシリーズ単品売りのギヤボックスを転用同梱したものではなく、新たに起こされたものが用意されている。特に出力軸は左右の色を違えた上に平面カットを入れて、ここから先のクランクアームの向きが確実に、組み間違えることなく決まるようになっている。

 クランクとリンクで4足獣を歩行させる、歩行玩具の基本構造自体には全く変化が無いといえる。見てとれる進化としてはプラ成形部品の組みやすさと他の恐竜キットとの共通化といった開発上の都合に即した改良が中心。そんな中でも面白かったのは出力軸につながるクランク部品。全体が円状になり、円状の中心から外れた位置に出力軸に挿して、円状の全体が偏芯回転するクランクの偏軸となってリンクの駆動がスムーズになった。


 もうひとつ、単純な歩行玩具の機構からはみ出す要素として注目したい点に前足の膝下持ち上げ機構がある。膝下にもう一個リンク連動する節、さらにその下にただ自重でぶら下がる節を置くことで3節構成になった前足。

 これによって前足付け根が後ろ足とのリンク機構で持ち上がったときに「足裏を真下に向けたまま上げる」カタチで歩行してくれる。4足歩行玩具は基本的にすり足歩行の中に足が浮く瞬間があるような動きをするのだけれど、このおかげで大きなブラキオサウルスがしっかりと足を上げて巨体を前に移動する迫力を演出してくれる。

 一方で首と尻尾は胴体前後に遊動軸が打たれただけの構造で歩行による傾きに合わせて「滑りが良ければ揺り動くよ」というシンプルな処理で、キット内での緩急の判断も興味深い。

 そして組みあがってみれば同時発売のティラノサウルスやトリケラトプスと同じサイズの箱に収まっていたのが不思議なくらいの堂々としたサイズで満足感が高い。

 正直こういう教材的側面の強い組み立てキットに「以前の類似商品からの進化」みたいなものを期待するのも野暮な話で「歩く恐竜のキットにカタチの違うのが増えたよ」「へぇ~」くらいの気分で受け止めていたのだけれど、おもいのほか”『楽しい工作シリーズ』の新作”として楽しめちゃったな。

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HIROFUMIXのプロフィール

HIROFUMIX

1983年生まれ。プラモデルの企画開発/設計他周辺諸々を生業にしています。

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