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【レビュー】傑作機シリーズの軌跡を総覧して思い出す/ タミヤ 1:48 MiG-15

 だいぶ前からしまい込んであるプラモを作り始めるのって、何かしら偶然のきっかけが必要だったりしますでしょう。だいたいは、SNS上でたまたま見かけた写真だったり、はたまた模型雑誌の記事だったり。今回はそれで、タミヤのミグ15をひさびさに思い出すことができたんです。

 そのきっかけは、季刊『飛行機模型スペシャル』誌(No.52、2026年1月刊)。特集はタミヤ1/48傑作機シリーズです。多彩な製作記事もさることながら、シリーズ全116点の箱絵とともに解説が並ぶ『キット総覧』のページがとにかく楽しくて、入手してからというもの折に触れてめくっています。

編集:モデルアート社
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 その『キット総覧』、さすがタミヤの名門シリーズだけに初めてお目にかかる箱こそありませんでしたが、「おお、そういえばこんなのも……」という製品がちらほら。ミグ15もそのひとつで、わが家の棚にだいぶ前から居座っていながら、思い出す機会がめっきり減っていたことに気付きました。

 発売は1996年。『キット総覧』のページによれば、この頃の同シリーズはかなりのハイペースで新製品を連発していた様子です。繊細すぎず簡素すぎず、どしどし形になっていくタイプのキットが多い印象なので、わたしは現在でもこの頃のキットを好んで選びます。このミグ15も、緩急のついたパーツ構成とすっきりした彫刻で、サクッといけそうです。

 説明書そのままに進めると、気持ちよく形になっていきます。ジェット戦闘機ですが、その黎明期の機体とあって、かなり小型です。作業机での取り回しはレシプロ機とさほど変わりません。
 合わせや組み立て順序について、特段に気を使う箇所はありませんでした。機体は全体的に大きめのパーツでザクザク組み上がり、その一方でエンジンは細かくギュッとした奥行き感が。この緩急が絶妙なタイミングで織り込まれる、みごとな構成だと感じます。

 ところで、このエンジンがほんとうにかっこいい。どこか宇宙船を連想させるような姿です。この眺めに魅了される方は多いのでしょう、胴体を透明パーツにして内部を観察できる『クリヤーエディション』も後年に発売されています。通常版のこのキットでも、胴体後半分を外して置いておける台座ドーリーが付属していて、エンジンむき出しのままの姿で飾る選択肢が用意されていました。
 いずれにしても、説明書ではいちばん最後に、ここへ胴体後半がセットされて完成を迎えます。最後にこれが覆い隠されて完成……ちょっと神秘的にも感じられます。

 できました! 基本色はシルバー。だいぶ粗めの筆塗りですが、キットのシンプルな空気感にはマッチしているようで気に入っています。
 さて、定番のメジャー機で固めているようにも思われがちなタミヤ1/48傑作機シリーズですが、長い歴史をひも解けば、ちょっと意外にも思える機種まで結構キャッチしています。このミグ15も、どちらかといえば意外なほうでしょうか。現在は生産休止中とのことで、ちょっぴり見かけづらくなってきています。こうした隠れた名品を、例の『キット総覧』を片手に発掘していくのも、オツな楽しみ方かもしれません。

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