
プラモデルの箱を開け、説明書に目を移すと、最初の一工程目から「B45とC65を合わせる」といった指示が書かれている……なんてことがよくある。私たちはそれを当たり前のこととして受け入れ作り始めるが、少し立ち止まってみれば、ひとつめの工程なのだからA1とA2といった、若い番号のパーツから切り出したくなる感覚がどこかにある。

そんな感覚を抱えたまま、ウォーハンマー製品の一つである、Legions Imperialis: Cerastus Knights Lancerを手にとってみると、どうやらこのキットは、若い順にパーツを切り出していく構成になっているらしい期待を感じた。実際に作り始めてみると、「次は2番、その次は3番」といった具合に迷わず探せる。こうなっているだけでパーツを探す際の思考の早さ、澱みのなさに驚かされた。
とはいえ、そんな時間も束の間で、不意に番号が飛ぶ。「やっぱりダメか」と思ったが、これは二体を同時に作り進めるための手順によるものだった。分岐するところで番号が少し跳ねるものの、基本的には若い順に並んでいるようだ。

番号順という配慮のおかげで、二体を並行して作ることへの腰の重さを感じさせないのが面白い。顔のパーツなど、要所要所で選べる部分も、その軽快なリズムのなかで楽しく選ぶことができた。そもそも高精度のパーツの合いと、面白い分割でプラモデルとしての独自性を発揮しているウォーハンマー製品だけれども、パーツ探しの手間を極力排除しているものに出会うのは今回が初めてだった。
完成させてみると、自分がこの機体のどこに惹かれていたのかが改めてよくわかる。西洋甲冑のプレートアーマーのようなデザインやクレストの意匠が、確かなパーツとして存在している。そこに宿る「ナイト感」には、ロボットデザインとしての根本が日本とイギリスでは違うんだなと思わされる面白さが詰まっており、それを具合の良い手順と作りやすさで味わえたのは、とても良い体験だった。

また、用意されている台座も見逃せない仕上がりだ。ひび割れのディテールが機体の巨大さを引き立てており、「小さいのに、大きい」というスケール感の逆転現象を存分に味わわせてくれる。なお、腕の角度はかなり自由に表情をつけられるが、自立させるには足の接地具合を慎重に検討する必要がある。
台座に貼り付ける前提なら気にしなくて良いが、ここは自分なりに調整を重ねるか、あるいは説明書通りの角度を真似したほうが何もしなくてもビシッと立つので、気にするべきポイントだ。ウォーハンマーストアで取り寄せたり、取り扱いのある通販サイトで買うと5000円くらいなので、そこからゲットするのが良いだろう。どちらも一時期よりかなり増えたので、以前よりも入手しやすくなったのもオススメの理由だ。