
パキッと真面目そうなパーツが並んで、そのうえ鮮やかなデカール入り。ほう、なかなかよさそうですよね……。アカデミー製の1:72 F-8Eです。

じつは最近あんまりプラモの時間を取れなくて、手ごわいキットや細かなキットはちょっと避け気味。有り体にいえば、少ない手数でパリっと仕上がるプラモを探していました。そんなときは……アカデミーあたりどうかな、という直感で手に入れてきたのがコレ。想像よりだいぶ手頃な値段でしたしね。ほくほく。

組み立ては胴体内部から。じつはこのキット、パーツ数は決して少なくありません。脚庫などの開口部はそれぞれ適度な密度感が用意され、胴体内はそれなりに賑やか。操縦席と前脚庫の合間を縫って這う空気取入口ダクトを嵌め込むあたりなんて、ジェット機プラモの醍醐味はしっかり健在なんですよね。これらの旨味がコンパクトにまとめられた、ちょうどいいバランス──そんな印象です。
そうそう、胴体を閉じる前には必要な穴開けをお忘れなく。わたしは兵装類を取り付けられなくなりました……。

説明書の言うとおりにパーツを貼りあわせていけば、すぐにF-8の姿が現れました。パーツがシャープなので、特段手をかけずともシャキっとした印象です。合わせは100%完璧ではありませんが、いずれもヤスリひとこすりで落ち着く範疇。パテを持ち出すような場面はありませんでした。
脚部などは細かい造りですが、パチパチ組み合わさってなかなかの安定感が出ます。ただし、わたしの場合は脚庫の土台部分が傾いたまま胴体を閉じてしまったのか、機体が斜めに立つようになっちゃいました。ここは念入りにチェックしてくださいね。

このプラモのハイライトは、パネルライン彫刻が集中する『頬』の部分でしょうか。ザザッと筆塗りした上でもスミがさらりと残るおかげで、密度感が演出されてうれしいですね。デカールの品質もすばらしく、配慮の行き届いた内容です。例えばキャノピーの黄色いフチ取り線。デカールが用意されていて、これが寸分の狂いなく窓枠にフィットするんですよ。ありがたい……!

できあがると、不思議なほど卓上に似合うんですね~! 細身なおかげで実際以上に小さく感じられ、引き締まった印象です。マーキングも鮮やかで目を引くので、塗りの粗いところを隠してくれますね。「少ない手数でパリッと仕上がるプラモ」を探していた今回としては、大当たりでした。
手を加えずともサクッとシャープに組み上がる、手頃な輸入キット……という条件だと、アカデミーはなかなかいい存在感のプレイヤーだと思います。何でもひとつサクッと組み上げられると、プラモの感覚が少し戻ってくる感じがしますね。景気づけの点火薬としても、ちょうどいいひと箱なのでした。