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アップデートを厭わないアオシマの心意気を感じるプラモデル/ウォーターラインシリーズ 日本海軍 重巡洋艦 愛宕

▲高雄もいいけど愛宕もね! アオシマ愛宕はとっても良い艦船模型だよ

 今回紹介する愛宕は’90年代のリニューアル機運が高まった時期に発売されたものです。アオシマはシンプルで精密感あふれる艦船模型を得意としており、このころから艦船模型の一流メーカーとして現在まで技を磨き良いプラモデルをリリースしています。

 艦船模型は1/700スケールで、喫水線の上を再現したもの(=水面から下がカットされた模型)が現在多数を占めています。これらは静岡のメーカーが連合を組んで統一スケール、アイテムの充実を狙ったシリーズで、ウォーターラインシリーズとして長年親しまれています。長い歴史のなかで、国内のメーカーはもちろん、海外のメーカーでもこのスケール、このスタイルに合わせてプラモデルを開発するようになりました。

▲パーツは程よくまとまっています。細かいパーツも多数あるので、ピンセットのご用意を

 初版にはなかったけど、あとから追加されたクリアーの窓パーツ。じつはアオシマ、こうしたアップデートをかけることをいとわないのもすごいところ。現在流通しているキットはVer.1.5的なアイテムだったりします。

 じつは説明書もアップデート済みなんです。モデラーが甲板前縁の裏側を削るとよりピッタリ合う、という工作をしていたので、説明書でも取り入れています。案外削らなくても、流し込み接着剤ならいけたりもします。

 艦船模型は組み立てる順番が大事! 間違えるとハマらなくてパーツを剥がしてなんてことになります。こうした順番を丁寧に書いてくれているのですから、説明図はよく読みましょう……(自分に向かって言ってます)

 艦橋を組み立てました。これこれ、ここが愛宕の魅力です。立体映え抜群の正面形。塔のような直線ではなく、ひし形に昇っていくカタチ。そして張り出した測距儀を下から支える感じとか……こういうのが集結してて、いい艦橋なんです。

▲プラモデルだから楽しめる愛宕&あたご遊び!

 愛宕(手前/日本帝国海軍)とあたご(奥/海上自衛隊)。艦橋の立ち上がり方が似てるんですよね。イージス艦はレーダーを効率よく配置した結果で、愛宕は艦隊旗艦機能を求めた結果。偶然ではありますが、同じ名前だからこそ似ているところを探したくなるのかも……?

 プラモデルなら、時代を超えて同じ名前の艦船を並べることだってできるわけです。同じ時代の艦だけじゃなくて、違う時代の同じ名前をコレクションできるのもまた1/700艦船模型の魅力です。愛宕はパーツ数もほどよく、また艦船模型らしいエッセンスが詰まっていますし、そして何よりカタチがカッコいい。オススメです。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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