

先日東京ビッグサイトで開催された「全日本模型ホビーショー」でかなり「オオッ!?」と思ったのが、グッドスマイルカンパニーのプラモ・MODEROIDから「ロボコップのプラモデル」が出るというニュース。ロボコップ、あの人類史上最も面白いSF映画シリーズの主役がプラモに! やったぜ!!

「『ロボコップ』なんて昔の映画だし、おもちゃとかフィギュアとかたくさん売ってるんじゃないの?」と思ったアナタ。正しい。その通りです。そして「ロボコップ」は“プラモという商材”には恵まれていなかったのです!! だからこそ、俺のようなロボコップファンは「プラモのロボコップ……」って震えてしますのです。

そもそも服や髪の毛まで樹脂で成形された近代的アクションフィギュアの祖は、ケナーによる『スター・ウォーズ』のアクションフィギュアシリーズでした。以降、80〜90年代のブロックバスター映画は、オモチャ業界と蜜月期を迎えます。映画の内容が派手になればなるほど、オモチャは子供ウケを狙ってさらに派手でバカになっていき、フィギュアやそれと組み合わせるビークルやプレイセットは映画本編と関係なくなっていきました。なんと甘く豊かな時代だったことでしょう。

『ロボコップ』シリーズは一本目の公開が1987年と、まさにオモチャと映画がタッグを組んで連続でツープラトンを放っていた時代の作品です。あんなに面白い映画なので、当然ながらたくさんフィギュアも発売されました。初期に製品化を担当したのは『スター・ウォーズ』と同じくケナーで、1988年に放映開始されたアニメ版『ロボコップ』をベースにしたラインナップ。フィギュアの胴体の中にキャップ火薬を仕込み、背中のレバーを弾くことで火薬が破裂してバッチンバッチン音が出るという、現在では絶対に販売できないワイルドなギミックがついたフィギュアでした。YouTubeで当時のCMが見られるので、気になる人は検索してみてください。唖然とすると思います。
続いて1994年にはトイ・アイランド社が版権を取得。TVシリーズ版『ロボコップ』関連フィギュアのリリースを引き継ぎます。このトイ・アイランドのロボコップフィギュアはさすがに火薬爆発ギミックはスポイルされており、そのおかげか日本でもニッコーによって販売されました。この時期のロボコップフィギュア、当時のコミックボンボンで紹介されていまして、当時ガキだった自分も「このロボコップを凍らせて修理するラボのオモチャ(そういうアイテムがあったのです)……ほしい!!!」と興奮して読んだ記憶があります。今思うとなぜ凍らせると修理したことになるのかわかりませんが、子供の本能に訴えるものがあったんだからオモチャとしては大成功です。

と、ここまでダラダラ説明してきましたが、まじでプラモデルの話が全然出てこない。そうなんです。自分の知る限り、プラモになってないんです、ロボコップ。AMTがロボコップの乗っていたパトカーをキット化したりはしているんですが……。遠い昔にジャムという会社がロボコップとED-209の食玩を販売しており、その中には組み立てキット形式のロボコップが入っていたそうなんですが、こちらも現物は見たことがありません。ひょっとしたら1980〜90年代にかけてどこかで発売されたロボコップのプラモデルが存在した可能性はありますので、知っている人がいたら教えてほしいです。
というわけで、オモチャメーカーとシェアを食い合うからか、はたまた技術的に難しかったのかはわかりませんが、とにかくロボコップはプラモデル化に恵まれませんでした。前述のように当時のアクションフィギュアは子供ウケが第一な上に大量生産を前提とした制約や省略やアレンジも多いので、面白いけど劇中そっくりなロボコップとは言い難い。その辺の不満があってか、ガレージキットやソフトビニールキットでは本物によく似たロボコップのフィギュアが何度も発売されました。また、近年各社から発売されているロボコップのアクションフィギュアは子供向けのチョケ要素がなくなりまして、映画に出てきた姿そっくりになっています。おれもそのうちいくつかは買いました。でもさあ、やっぱ、プラモデルもほしいよなあ!! みんなもロボコップと同じくらいプラモデルが好きだろ!? なあ!?!?


という願いが天に通じたのかどうなのか、とにかくロボコップのプラモデルが、出る! ブランドは不可能を可能にしてきたあのMODEROID。以前『ロボコップ』のED209、『ロボコップ2』のケインをプラモデル化し、デトロイト市民を驚愕させた前科があります。ケインのプラモ化はマジで嬉しかった……。

会場での展示の通り、全体は『ロボコップ3』の姿を再現したもののよう。『3』、駄作だっていう人もいるけど、大げさでジャンクな味付けがおれは大好きなんですよね。デトロイト市民と共にリハッブ隊と戦うため、警官たちがバッジを捨てていくシーンは毎回目頭が熱くなります。ロボコップが飛んでくるタイミングもめちゃくちゃカッコいいし、出し惜しみなくメインテーマが流れるのもイカす。まあ、ロボコップはピーター・ウェラーじゃなくなっちゃったし、オートモと戦ってる時のロボコップは大体ずっと寝てばっかでしたが……。
おそらく背中のジェットパックとかは全部外せるはずなので、「初代は好きだけど『3』はちょっと……」という人も大丈夫だと思います。モールドもバッキリと深くエッジが立ってて、このサイズの模型として見た時の視覚的嬉しさはばっちりです。可動については全然わかんないですが、そもそもロボコップってド派手なポーズをキメるようなキャラクターでもないし、正直動いても動かなくてもどっちでもいい。とにかく何よりもまず「ロボコップがまともなプラモデルになった」ということが嬉しいわけです。こうなったらfigmaでクラレンスとオートモも出してほしい。ケインのプラモデルが作れたならイケるのでは……?

MODEROID公式サイトにある「オート9をはじめとしたオプション」がなんなのか気になりますが(コブラ・アサルト・キャノンはつくのかな……)、ひとまず発売を待ちたいところ。むしろおれは今「ロボコップはどのシルバーで塗って上に何をコートすればいいのか」を考えるのに必死です。あのブルーともバイオレットともつかない金属色、一体どうやって表現すればいいんでしょうか。なんせロボコップのプラモデルを組み立てるという経験がないもんで、ちょっと実験が必要なんですよね。「俺はロボコップのソフビキットをこう塗ったぞ!」という古参デトロイト市民の方がおりましたら、塗装方法をnippperまでお送りいただけるとおれが喜びます。というわけで今回はこのへんで。1ドルで楽しむべ〜!