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小さくても妥協はいっさいナシのプラモデル/フジミ 99式自走155㎜榴弾砲 特別仕様

 1/72スケールという事は手のひらに収まるサイズ。サクッと作ってポンと飾ろうではないか!そんな考えで箱を開けてみたら、ものすごい熱量がこもったキットだったので紹介します。フジミの1/72ミリタリーシリーズより、99式自走155mm榴弾砲。2両入りかつ隊員パーツが付属したバージョンでした。

 模型メーカーと模型誌(月刊アーマーモデリング)がタッグを組んで生み出したのがこの製品。公式HPの製品紹介を見てみると、とにかく「形状を省略しない!!」をモットーにしていることがわかります。その事を軸にした上で、組み立てやすくするためのパーツ分割を追求した、そんなせめぎあいが感じられました。

 砲塔はスライド金型が使用されワンパーツ。上面には滑り止めが細かく再現されているので、光を当てて他の部分とのツヤの違いを観察してください。車体上面にはメッシュ部分の再現も見られますが、滑り止めとの凹凸の付き方がしっかり差別化されています。ナデナデしてみましょう。スケールを考えると本当にすごい……。

 砲塔の他、シャーシや砲身にもスライド金型が用いられているので車体下部のパーツとトーションバーも一体でパーツ化。小さなナットもビッチリ彫刻されています。

 履帯は上下、クルッとカーブした両側面に分かれた4パーツ構成。作りやすい上にどの面からみても抜かりの無いディテールです

 濃厚な解説文を書かれているのもアーマーモデリング編集部の方。資料写真に添えられた文章には塗装などのアドバイスも滑り込ませてあります。ぜひじっくり読んでください。

 付属の隊員パーツをフルに使うと18名もの隊員を生み出せますが、注意点として隊員の組み立て方は説明書に記載されていません(車両と組み合わせるには事前に仕込みをする必要があります)。パーツは同じくフジミの自衛隊隊員のキットからピックアップされたものなので、お持ちの方はそちらの説明書を参照しましょう。

 ヘッドセットやゴーグルのディテールも1/72とは思えないほど緻密。小さなスケールに鼻息荒く詰め込まれた情報の数々。見れば見るほど発見があるので、見かけたらぜひ手に取ってください!

ジョナ

1986年生まれ。東北の住みよい街にて、のんびりとプラモデルをいじる日々を送っている。ファレホLOVE。

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