プラモってのはどのように楽しみたいか、どんだけカロリーをかけたいかを、自分の匙加減で決められる。だからとっても楽しい。僕なんかは組むのが好きだから、色を塗らないで組んだだけのプラモをたくさん棚に並べている。そこから「これ塗ってみようかな〜」って感じで選んで、ぺろぺろ塗ったりしている。そんな感じで、別にガッツリ塗りたいとかじゃなく、「ぺろっと塗装という行為を楽しみたいな〜」という気分で飛行機模型を眺めていた。その時だ、「あ〜、ここに色が無いじゃないか。成型色で再現!!」なんてフレーズが頭をよぎった。
もしここにプラスチックの色を塗ったらどうなるだろう? もしかしていい感じにまとまってカッコよく見えたりするのかな? F-15の窓枠ならおそらく15分もあれば筆塗りできるだろう。塗装を楽しみたい欲求を満たすのにも最適だ。
プラスチックの色に近づけようと、手持ちのグレーと白を混ぜてみたり、細い枠をはみ出さないようにそ〜っと筆を動かしたりと、塗装の楽しさがキャノピーには凝縮されていた。はみ出しちゃって、ツマヨウジでコリコリと塗装を剥がしている時も、だんだん窓枠が整っていくのをダイレクトに感じ取れるので楽しい。
窓枠に色を塗るだけで、機首の色と近くなり、飛行機らしくなる。何より、全塗装した時と同じような楽しさと快感、趣味に没入している時の面白さを窓枠を塗るだけで体感できた。もし、グレーじゃ無い成型色の飛行機模型でこれをやったら、さらに楽しくなるに違いない。飛行機模型の楽しいチョイ塗りは「窓枠」にあった。どんどん塗れば、筆塗りのスキルもアップするだろう。刺身をちょっと炙る感覚で、これからも楽しんでいこうと思う。