模型売り場のヤスリコーナーで異彩を放つアイテム「やすりの親父」。パッケージに描かれた親父にばかり目が行ってしまい、正直どんなヤスリなのかに興味を持っていませんでした。しかし! 工具大好きアニキでnippperや模型誌でも活躍する、けんたろうアニキが「このヤスリ、かなり良いから1度使った方が良いですよ」ってオススメしてくれたので、今回使ってレビューしてみることにしました!
スティックタイプのヤスリは角をピシッと立てたり、狙ったところをピンポイントに削れる模型工具の定番アイテム。硬い板にヤスリを貼り付けたもの、スポンジのように弾力がある板にヤスリを貼り付けたものなど様々。「やすりの親父」は、一見ヤスリなの? と思える特殊フィルム状のヤスリが板に貼り付けられています。板は樹脂製の芯が入っているので、適度にしなります。そのしなりで曲面にも追従してパーツを削り出せます。実際に使ってみましょう。
まず削り心地から、他のメーカーヤスリと異なるなと思いました。今回使用したのは400番ですが、他のメーカーの番手で言えば600番くらいの削り心地なのです。頑固そうな親父ですが、実はマイルド親父なんです。ですので、ガッツリ削りたい時は一つ下の番手を買うのをオススメします。親父には仕上げ用の高番手もあり、このマイルドさを把握しておけば、仕上げ工程もより緻密に行えると思います。
ヤスリの親父、最大の長所が耐久性です。ここで頑固親父パワーが発揮されます。削りカスで目詰まりしにくい加工が施されています。メラミンスポンジと合わせて使用すれば、さらに綺麗に削りカスを除去できるのでさらに長持ち!! めちゃくちゃコスパの良いヤスリなのです。
そしてこのヤスリ、長い棒状なのですが、お好きなサイズにカットして使用できます。切れ味の良いハサミでズバッと半分にカット!! 「やすりのこやじ」にしてやりましょうや!
半分にカットすると、ちょうど手のひらに収まるくらいになります。これで力の加減がさらに効きます。やすりの親父、使ってみたらマイルドさと頑固さが共存したとっても良いヤスリでした。とにかく長く使えるので、400番とかよく使う番手は、すぐ使えるように製作スペースにいつも置きっぱなしにしています。常に安定した研ぎ味でパーツを削れる「やすりの親父」、ぜひ一度使ってください!!