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プラモデルの工具を収納するために生まれた「専用設計のツールボックス」を手に入れた話

 まるで重箱のような工具入れです。自室で机から動かずにプラモデルを作っているときはいいんですが、最近はリビングでパチ組みしたり出先で撮影しながら工作したり……という機会がものすごく増えてきたので、必要最低限のツール&マテリアルを運べるコンパクトな工具箱を探していました。

 100円均一ショップなんかでも取っ手付きのポリプロピレン製ケースはいっぱい売られているのですが、このアイテムの素晴らしいところは「プロモデラーのオオゴシトモエさんが使い勝手を考えてプロデュースした」というところにあります。模型用の工具ってニッパー以外はほとんど「汎用品をプラモデル作りに転用したもの」なんですけど、こうしてプラモデルを作る人のためにイチから作ったアイテムというのはとても偉い。ここで拍手です。

 三段重の最下段、横倒しにした接着剤やデカール用のケミカル(角瓶)が全員同時にワンダバダバ……と立ち上がるギミックが付いてます。墨入れ用塗料とかもハマるねこれ。天才か。これ縦のまま収納しようとするとけっこう高さが必要だし、だからと言って自分でいちいち横倒しに入れるか?というとたぶんやらない。こうやって道具の側から「横倒しのほうが効率的じゃね?」と提案してくれる設計というのがデザインの本質だなと思ったんですよ。

 垂直になった状態でロック。フタを開けてそのまま使えます。ケースに固定されているから瓶を倒すこともありません。乳白色なのでラベルが見えるし、今回は使いませんでしたが「キャップがちゃんとしまっているかどうか確認するための閉め忘れを防止シール」も付属しています。こういうのは実際に不便な思い、しんどい思いをしたことがあるから出てくる考え方ですよ。「なんとなくこうなっていたほうが便利かな〜」じゃなくて、実戦から得られた経験をフィードバックしてモデラーの生存性を高める……人類の叡智です。

 上の段はフリースペースなので、付属の間仕切りでお好きにカスタマイズして使ってね、という感じ。これは写真を撮るためのヤラセじゃなくて、だいたい私はこれだけあればスケールモデルでも組めちゃうね、という工具ひと揃えがちゃんと収まっております。これでどこでもプラモ環境が整ったぜ……。

 すべて重ねて合体すれば、お出かけ準備完了。色違いや異なる用途に特化したオプションも売られていますので、自分なりの最強模型ツールボックスが作れるってわけ。汎用品を使ってなんだか不便だけどまあいいや〜と思っていた私ですが、これは「わざわざ買う価値のある便利グッズ」と太鼓判を押しちゃいます。みなさんも、ぜひ。

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からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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