キャップを開けて塗るだけで虹色の輝きに!/ガンダムマーカーEX 月光蝶ホロシルバー レビュー。

 「このマーカーすぅーごいよぉ!」と叫びたくなるガンダムマーカーEXの新色、『月光蝶ホロシルバー』を友達にもらった。「とにかく使ってみろ。なんかすごいから」というリコメンドにやや慄きながら、その実力を試してみよう。使い方は簡単。よく振ってキャップ開けてヌリヌリするだけだ。塗るだけでターンエーガンダムの背中から広がる月光蝶のような輝きが手に入る。

▲静岡ホビーショーで発表時に撮影した写真。TwitterにUPしたら信じられんくらいバズった。凄いのは塗料である。

 ぶっちゃけ最初は「ただのシルバーなのでは?」という発色だ。しかし乾燥すると塗料の内部で粒子が整列するのかなんなのか、ジワーッと虹色に光り始める。しかもだ。「いやそこまでわざとらしく虹色にならなくても大丈夫ですって!ちょっと!いや、虹すぎません!?」と慌てて声をかけたくなるくらい虹色になる。キミは虹色が行き過ぎて不安になったことがあるか?このマーカーは不安になるくらい虹色になる。そういうマーカーだ。

▲塗った直後の状態。なんとなく上の方が青みがかってきてはいるが……
▲乾燥するととんでもなく虹色になる

 この感動はぜひとも肉眼で見てもらいたいのだが、この記事を書くにあたって気がついたことがある。それは、この虹色が「点光源の反射によってできるっぽい」ということだ。この写真を撮るときに、肉眼ではめちゃめちゃ虹色に見えているのに、ストロボを使って天井全体を光源にした状態で撮影すると、まったく虹色に写らないのである。

 原理を説明すると長くなるので省くが、実際に空にかかる虹と同じように、「光源から出てきた光を特定の角度と波長で返す粒子」がキレイに整列することで色が同心円状に変化して見えているはず。よって、天井の丸いライトとかデスクの小さい照明とかの前では恐ろしいほど虹色だが、天井全体が真っ白だったり光源に極端に近づけると虹色の派手さは失われてしまうことに注意されたい。

 内部の塗料を取り出してエアブラシで吹いてみたところ、これまた均一できれいな塗膜が得られる。虹色の具合も美しい。エアブラシを持っていない人はガンダムマーカーエアブラシシステムで塗ってもいいでしょう。広い面積を塗るときはマーカーだとしんどいもんね。

 オレは知っている。こういう塗料をレビューすると「クリアーでコートはできるんですか」という質問が3293通ほど寄せられる。先に言っておこう。答えは「YES」だ。

 正直なところ「コートはできません」と言いたくてMr.プレミアムトップコート光沢(水性のツヤありクリアーだ)を親の仇のように吹き付けて「ほら見ろ虹は消えてしまった」と書くつもりだったのだが、真っ白に泡立つほど吹いたクリアーの層の下で一瞬輝きを失った後にジワジワと虹色の輝きを取り戻し、最終的には指で擦ってもびくともしないテカテカの月光蝶がそこに現れてしまったのである。大変だ。

 ていうか、プレミアムトップコートの乱暴に吹いてもキレイにクリアーになる性能もまたすごいんだけどさ……。

▲こすってもキレイ!ナンデ!?

 ということで、塗るだけで虹色になってしまうマーカーはわりと恐ろしい性能を持っているのだった。ちなみにこの虹色の美しさはある程度広い面を塗らないと味わうことができない。小さくて面の込み入ったもの(たとえば1/35のフィギュアとか)にはあまり効果がないこと、面光源ではそれほど色調に変化が出ないことだけ注意して、いろんなプラモデルをギラギラに光らせてもらいたい。それではまた。

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からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。