「100円均一ショップで売られている木の箱、模型の台座に使えないかな」と思う人、多いと思います。しかし俺の脳内でアンケートを取ると「何かを入れるのではなく、裏返して底面の上に模型を乗せたいのに少し上げ底(底が凹んでいる)になってて悲しい」とか「側面にオシャレさを醸し出すための英文が印刷されていて上下逆さまに使えない」といった意見が寄せられることも多く、これはどうしたもんか……と園芸コーナーを歩いていたら、「無地、底面真っ平ら、それなりに風合いがある」というパーフェクト台座があったのです。いわゆる鉢カバーだね。即購入ですよ。
拝啓、DAISOさま。シールは剥がしやすいタイプのものでお願いします。敬具。ということでこのあとシール剥がしを駆使して大体のシールを引っ剥がします。まあ鉢カバーとして使う人は底面にシールが貼ってあっても問題ないもんな……。模型の国の我々はめげずに剥がすか、見なかったことにして戦いましょう。そうそう、このハゲかけた白い塗装はおそらく手作業でザザーッと施されたものなので、ひとつひとつ全部風合いが(しかもかなり)違います。好きなハゲ具合のものを探すとええよ。
大きめに切り出した芝生調シートを底面(写真では上側)に貼ります。最初からステッカータイプになっている芝生調シート(これもDAISOで売ってます)なら裏紙を剥がしてベターッと箱の底面に貼ればよく、鉄道模型用で売られている糊なしタイプの場合は両面テープを底面にベタベタ貼ってからくっつけてもよろしい。とにかく芝生の台座を得ることが目的ですから、手段を選ばないでやっていきます。
芝生の台座が完成です。プラモって基本的に小さいので、ベタっと置くとどうしてもこぢんまりとした見た目になるし、なにより生活空間に直で接触しているのがどうも居心地がよくないときがあります。しかし、こうして高さのある台座の上に乗せると体積が増し、周りの低い位置にある物体よりも格が上がり、生活空間と切り離された「模型だけに与えられた時空」がそこに生まれます。たかが台座。されど台座。100円均一ショップで買える箱でも、一気に見栄えが変わりますので、明日から実践しましょう。そんじゃまた。
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。