「紺色にオレンジを載せるのは手間がかかる!」「白いパーツにオレンジを塗るのは簡単!」というふたつの命題を合体し、オレンジ色を再現するためのシールをマスキングテープがわりに使うと楽ですよ……という話をしましたが、クスィーガンダムは足の側面にもオレンジの四角い差し色がある。ここは最初から紺色のパーツなので、シールを貼るのがいちばん楽だ……。
でもさあ、胴体の白いパーツに直接塗ったオレンジとこのシール、ちょっとだけ色が違うんだよ。ちぐはぐになったら嫌だから同じ塗料で塗れば……ハッ!このシールを塗装すればいいのではないか。いままであんまり考えたことがなかったのだが、シールは最初から正確にカット済みだし、プラモ用の塗料も乗るだろう。つまり、シールの上から好きな色を塗ってプラモに貼ればいきなりマイオリジナルなガンプラができてしまう……ということにようやく思い至った。ズボラパワーを炸裂させていく。
オレンジのステッカーの色調を変化させるためにオレンジを塗っている……というのがちょっとわかりにくくてアレだが、シールに赤を塗ろうが白を塗ろうがあなたの好みで大丈夫ですね。というかいままで「使わないほうがちょっと偉い感じがする」と思っていたシールが突然めちゃくちゃ使える「カット済みシート」に見えてきた。シール、いいじゃないか……。マスター、おかわりください。
ちなみにホイルシールは紙に金属蒸着してその上に印刷されたもの。尖ったピンセットで扱うとすぐに傷や折りグセがついてしまい、二度ともとに戻すことができないので、先が丸いピンセットで扱うのがオススメ。そんなのいちいち揃えてられません!という人はWAVEから安くてそこそこビシッと使えるセットが発売されているのでまずそれをゲットすると話が早い。私もラフに作ってるときは全部このセットで事足りています。
オレンジの塗り分け(というか塗ったシールを貼ってるから「貼り分け」!?)ができたっ!「シール塗ってから貼る」は、複雑なマスキングをスキップできるしビシッとキレイな塗り分けラインが実現するので使える局面は多そう。ていうかこのガンダム1/144なのに足がとんでもなくデカくて驚愕ですね……さて、次のめんどくさいところはどう攻略するか考えつつ、今日はこのパーツ達を眺めて晩酌といたします。そんじゃまた。
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。