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プラモデルの時間を止める。「雨の日の車」の模型を作った話。

 雨の日のドライブが好きです。フロントガラスの水滴越しに滲む信号機の光。密室感。ワイパーがピシーッと水を切っていくそのライン。水溜りにバシャッと入る感覚。全く濡れずに移動できる快適さ。特にカーステレオで、雨にまつわる曲を流している時が最高。この時期なら、荒井由実の「12月の雨」からの~山下達郎「2000トンの雨」からの~David Ruffin「Let Your Love Rain Down On Me」、これです。この流れが最高です。ルーフにポツポツと当たる雨音がレコードノイズのような心地良さを演出してくれること請け合い。移動DJブース営業車ブチ上がり状態です。

 しかし雨はやがて止みます。そこで模型です。模型は時間を止められます。雨の日の私の高揚感までも、模型は留めておいてくれるのです。雨が止んだ日、私は「雨の日の車」の模型を作りたくなったのです。

 さて、ここに以前私が奇跡的速さで完成させた「フジミ模型 1/24 フェアレディZ S30」のプラモがあります。私が乗っていたのは営業車のプリウスなのですが、細かいことはいいでしょう。ワイパーをブチっと取り外しまして、「動いている瞬間」風の角度で再接着しました。

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▲紙皿と歯ブラシとUVレジンを用意します。

 「UVレジン」とは、ねばりけのある透明度の高い樹脂で、紫外線を当てると短時間で硬化するクラフト材料です。太陽光に直接当てると数秒で硬化するので、太陽光の入らない部屋で作業します。歯ブラシは私の愛用する「アクアフレッシュ レギュラー ふつう」でございます(ウェーブの形状がかっこいい)。

 まずUVレジンを紙皿に適量出し、歯ブラシで薄く伸ばしてから毛先全体に少量のUVレジンを付着させます。

▲水滴っぽくなれや……と念じながら、バシッ!バシッ!と歯ブラシでボディを叩きます。
▲失敗したら「UVレジンクリーナー液」を染み込ませた綿棒や、柔らかい布で何度か拭き取ればリセット可能です。
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 そこで、レジンクリーナーの効用を逆手に取ります。綿棒に染み込ませたら、ワイパーが動いたであろう部分の水滴を拭き取り、ワイパーの動きを表現します。

▲UVライトを当てて、硬化させたら完成です。太陽光に暴露してもOK。
▲オーバースケール気味ですが、それが逆に目立ってよろしいです。

 できました。雨の日のドライブの高揚感と、雨粒の表現が目論み通りうまくできた高揚感。それらがないまぜになって、プラモのボディの上に留めておくことができたのです。嬉しい。雨は止みません。時間は止めることができるのです。

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ハイパーアジアのプロフィール

ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。

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