速習!イギリス人パイロット/飛行機プラモに人を乗せて飛んでみよう。

 ワシら、ちいせえのお……。なんせ1/72スケールじゃ。身長で2.5cmくらい。座った姿勢だからもう指先くらいのサイズでしかないのよ。とはいえこうやって見るとけっこう彫刻がしっかりしとるじゃろ。ちゃんとお化粧して飛行機に乗りたいっちゅうわけで、白い下地塗料をファーっと吹かれて、出撃を待っとるのよ。

 まず顔じゃ。レイクランドフレッシュシェイドっちゅう茶色のシャバシャバ塗料じゃ。これはもう、白の上から筆でサッと塗って、なんとなく染めるだけでええ。窪んだところに塗料が溜まるじゃろ。これで勝手に顔みたいに見えるんだから便利じゃわい。

 次はライフジャケットじゃ。シタデルカラーの黄色はこのアヴァーランドサンセットっちゅうのがいちばん発色する。ちょっと赤みがあるのがいいわな。なんかはみ出しまくってるように見えるけど、こんなもんあとからどうにでもなるから、だいたいでええ。

 イギリスのパイロットが着てる服、紺とか黒が多いみたいだけど、今回は紺の雰囲気で行こか。シタデルのインキュビダークネスっちゅう色があってな、これがちょうど良さそうだからなんとなく塗っといた。このときにライフジャケットの輪郭を整えるとええ。シタデルカラーは一回乾燥したら上から重ね塗りしても溶けて混ざらんし、隠蔽力が高いからビシッと塗り分けたように見える。ラクじゃな〜。

 こんどは革の手袋と飛行帽じゃ。顔にだけは塗らんでくれよ。拡大鏡と面相筆があればわりとなんとかなる。塗り分けラインにちょっとだけ下地の白が残っても気にしなさんな。境目は最後になじませるからのぉ。あとこんなにホイホイ塗って乾くんか?と思うかもしれんけど、ドライヤーかヒートガン片手に塗ってりゃ数秒でカピッと乾くからどんどん塗り重ねられるっちゅうわけよ。時短じゃ。

 次はシートベルトじゃ。ラカルスフレッシュちゅうのが生成りの布っぽくてオシャレかのう。金具を銀で塗るとちょっとわざとらしくなるし、小さい彫刻じゃからかえって汚い雰囲気になって悲しくなることも多いから、金具は塗らんでもええんじゃないかな。

 そんでもって黒いブーツじゃ。アバドンブラックでビシッと塗り分けといたらええ。キマっとるじゃろ。

 最後にな、全体にアグラックスアースシェイドっちゅう濃いめの茶色いシャバシャバ塗料を全体にドバーッと塗りつけて乾かすんじゃ。境目も馴染むし、全体の色調がアンバー系に統一されてなんかちょっとだけうまく見えるんじゃ。

 写真撮りながらワシら2体を筆塗りして、ここまで30分じゃ。晩飯のあとでもイギリス人はできるっちゅう話。

 「えー、そうは言っても塗り分け雑じゃない?」とか思っとるじゃろ!飛行機に乗せてみい、これしか見えないし、そんなにパイロットを凝視することもないっちゅうのがわかるじゃろ。たまに引いて眺めてな、「ああ、この大きさだったわ」って我に返るのを忘れたらあかん。しかもこの上から窓がくっついてもっと見えなくなるのが飛行機模型じゃ。でもパイロットが乗ってるのとそうじゃないのとでは大違いじゃろ。ちゅうこって、出撃じゃ。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>
からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。