プラモ界の伝説の箱絵の砂漠色でフィルタリングする!/アフリカと俺 2021 「タミヤ ドイツIV号戦車G型初期生産車」

▲ライトブラウンorダークイエローの車両や服なのに、影色が強烈な緑! 恐ろしくかっこいいプラモ界のレジェンド箱絵。これこそがプラモの箱絵です

タミヤの戦車模型1/35スケールミリタリーミニチュアの新作「ドイツIV号戦車G型初期生産車」をフミテシメソッドで完成させる連載。チッピングも終わり、今度はフィルタリングという塗装に行きまっせ! 戦車模型でフィルターをかける理由ってひとつではなく、人それぞれあるもの。ゆえにフィルタリングといってもひとつの結果を出すものでなく、戦車模型を作る人の分だけ狙った効果がある面白い技法です。フミテシがフィルタリングする理由は 「各部で主張の激しいグラデーションのくどさを抑える」ためにやります。角が立っているスープに一手間加えて丸みを出すような感じです(??)。

▲こちらがグラデーション塗装してチッピングしたもの。一色で塗られた実車とは違ってリアルではありません。しかし模型として見た時の密度感は、ベタ塗りよりも圧倒的に上がります。この密度感が好きでグラデーション塗装をします

この明暗さのはっきりしたものにシャバシャバのうす〜い塗料を筆塗りします。フィルタリングという名前の通り、フィルターで覆うのです。そこでよく使用されるのが「影色」と言われる部類のもの。青や紫、緑といった色で全体に濁ったイメージを与えることなく影を認識させたり全体のトーンにバランスを与えたりしてくれます。美少女イラストの首や胸、髪の影を見てみてください。黒とかじゃないですよね。それぞれにあった色で影として認識できて、かつイラストが濁らない色で塗られています。

▲シェードブルー、シェイドブラウン、ステインブラウンを混色して勝負だ!

砂漠の戦車を今度作るなら絶対やってみたい! と思っていたのが、冒頭の「タミヤII号戦車」の箱絵にあるような緑色でのフィルタリングです。まさに砂漠の色の伝説。このかっこよさを超える箱絵はあるのかと思えるほどのインパクト。

▲緑にブラウンなどを入れていくと深さがマシマシになるので、青にシェイドブラウンと少量のステインブラウンを入れて緑にしました。青味は濁りも抑えられます
▲GO!!!! いきなり心配だぜ!!! やっちまった感が半端ない

そりゃそうだ。ライトブラウンが薄い緑に染まっていく。俺のIV号戦車は終わった……もうダメかもしれない。無難に茶系とかでトーン落とすだけでも良かったんじゃないの? と不安が俺を押しつぶそうとします。でもここまできたらやるっきゃない!

▲ドーン。なんかライトブラウンからダークイエローになった感じ。でも……これ黒とか茶色みたいに色が沈んでないぞ……しかも奥まったところとかめっちゃ良い色味になっている気がします

▲フィルタリングは薄く色を纏わせるので、余計な塗料は平筆やフィニッシュマスターで落とします

ウェザリングカラーうすめ液を含ませた平筆や、ガイアノーツのフィニッシュマスターでさっと拭ってしまいます。拭ったり、塗料を伸ばしたくらいのよりうす〜いフィルター状態がめちゃくちゃ戦車に色気を与えてくれます。特にフィニッシュマスターは超オススメ。余分なウェザリングカラーをさっと一拭きで綺麗に拭ってくれます。

▲自分のイメージした状態になりました。グラデーションが馴染んだ上にライトブラウンの濁りもなし!よっしゃー!!

伝説の箱絵のような激しい緑にはなりませんでしたが、影の部分に残った緑が陰影を強調し「影色」になってくれています。さらに特筆すべきは車体色のライトブラウンが濁ってないというところ。これが黒系や茶系でフィルタリングすると一気に色が濁り、すごく黒っぽい戦車になってしまいます。タミヤの伝説のパッケージはプラモ製作においてこんなにもうれしいヒントをくれるんですね。最高です。さぁ、ここまでくると戦車模型の楽しさがやばいので、ガンガンいこうと思います。それでは、またね〜〜〜。

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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。