プラモの世界を旅するために、『世界の傑作機』シリーズを手に取る。

 感覚で何かを行なっているときに行き詰まりを感じる場合、足りないのは「客観的なデータ」や「広く知られているセオリー」だなんていうことがあります。将棋なんかはそのへんがかなり効率的に整理されていて、定跡を覚えるだとか棋譜を読むとかということが、感覚の行き詰まりを未然に防ぐために機能している気がしますが、どうなんでしょう。

▲ミハイル氏製作のタミヤ 1/72 モスキート。

 私はかなり感覚的にプラモデルを作ってしまいますが、ミハイルさんがタミヤの1/72モスキートを組み立ててキレイに迷彩塗装をしたものを写真にしていたのを見て、「あ、これは何かしら実機っぽく作りたいな」と思いました(写真貸してくれてありがとうございます!)。

 が、キットのバリエーションもそうですが、そこからさらに作れるパターンが細分化するので何が何だか分からない。「気にしない」という方法もありますが、そうはできない絶妙な分からなさ加減。部屋の一角でどうしても片づけたいところがあるのが気になる……みたいな気分。

 そこで、初めて文林堂『世界の傑作機』シリーズを手にしました。この本は歴史や詳細なデータといった文章が多くを占める資料性の高いページもいいのですが、大きな写真にライトな解説がついたページは私にとって非常に面白く、モスキートの大枠みたいなものを簡単につかめました。棋譜や定跡のような良さがあって、知りたいことの答えが載っていなくても、それをさらに調べるきっかけとして十分機能してくれます。

 ちなみに私が知りたかったのはモスキートのサブタイプを示す「B」とか「NF」といった謎のアルファベット。今となっては「あー、こう調べればよかったのか」と思うことです。戦時中における飛行機の役割を知っていればなんてことないのですが、今回は遠回りがいちばんの近道という感じで、”世傑”を読んで「あ、これってそういうことね」と理解したのでした。

 BはBomber、NFはNight Fighter、BFはBomber Fighter。PRはPhoto Reconnaissanceみたいな感じでモスキートの役割を示す単語の頭文字だったんですね。頭も整理されたことだし、何を作るか、作らないのか悩むのも簡単。選ぶ楽しみを胸に次の休みを待つことにします。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。