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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。/全人類がマッハで重戦車! タミヤの傑作プラモ「ソビエト陸軍 重戦車 JS3 スターリン 3型」

▲1945年9月7日の連合軍勝利パレードで姿を見せたソ連の新型重戦車! ドイツ軍に一緒に立ち向かったアメリカやイギリスがせっかくの戦勝パレードでドン引きしてしまいました。戦争終わったばっかでこんなの出てきたらそうなります

 週末が楽しくなっちゃうプラモをフミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は「戦車作ってみたいんですけど〜」って言われて真っ先に僕が手に取って見せては「え?」って顔をされる「ソビエト陸軍 重戦車 JS3 スターリン3型」をお届けします。本当にすごいプラモのなのよ! タミヤの戦車模型「ミリタリーミニチュアシリーズ」の傑作のひとつだと思っています。だから1人でも多くの人が今日「あれ? めっちゃいいじゃん」って思ってもらえるようにプレゼンするぞ! 買ったその日に爆裂迫力ある重戦車をゲットできますよ!

▲第二次世界大戦末期には開発がスタートしていましたが、戦争に間に合ったのか間に合ってなかったのか様々な論がある重戦車です。キットは第二次世界大戦中に生産されたタイプです。ですので同時期のドイツやアメリカの戦車と一緒に並べてコレクションを楽しめます

 おまんじゅうみたいな砲塔に、船をひっくり返したような傾斜装甲を持つ車体。どの第二次世界大戦の戦車にも似ていないこのJS-3こそ、第二次世界大戦後の各国戦車開発競争の火蓋を切らせた戦車です。

▲IV号戦車は赤子同然です
▲第二次世界大戦後の朝鮮戦争でも使用された最強シャーマンの一つ、M4A3E8イージーエイトと比較。JS-3の車体がいかに低いか確認できます。これにより命中弾を受けにくくしています。これぞソビエト!という122mmの主砲の迫力も最高です

 みんなにおすすめしている理由が「かっこいいから」。低い車体に極太ロングな主砲が装着されていて、アンバランスなキスまみれのかっこよさに痺れます。それとでかい箱を開けた時の「あれ〜っていうギャップ」もこのプラモの良いところです。

▲あれ?なんか箱がスカスカだ〜。これしかパーツないの?

▲足回りは共通ランナー。あとはでかい砲塔と車体などでおしまい。履帯も接着&塗装可能なベルト履帯が入っています

 箱を開けた瞬間「あ、これは帰って組み立てたらその日のうちに組み上がりそう!」という癒しが訪れます。PKGイラストはまんじゅうのお化けみたいな威圧感なのに、中は優しいんです。ギャップ萌えプラモです。

▲駄菓子屋に売っているUFOチョコのような形状の砲塔。鋳造砲塔万歳!と言いたくなるこの肌の質感が最高です
▲JS-3の前面装甲の鋭いこと! 切削痕のモールドもとても細かいです
▲転輪は、パーティングラインをセンターではなく片側のフチに寄せることで、パーティングライン処理の手間をなくしています。ありがたい設計

▲シャーシに接続するサスアームは、綺麗に水平が出るように治具が付属します。これをはめて接着剤が乾くのを待てば、ガタつきのない足回りが簡単に完成します
▲ベルト履帯は最高です。僕は本当にベルト履帯が好き。接着剤で両端を接着すれば、一瞬で履帯ができてしまうからです。最近のプラ製の履帯もディテールはすごいですが、組むのが少々手間です
▲普通のプラ製の接着剤で着きます。ただし速乾流し込み接着剤だけは使用しないでください。履帯が裂けます。白蓋の粘度の高い接着剤と相性がとても良いです。そのまま塗装もできます
▲マッハで履帯が完成! やっぱりベルト履帯便利だよな〜
▲1時間でどでかい車体が完成!
▲30分ほどで大迫力の砲塔をゲット! 主砲が長すぎるぜ!!!
▲右手にお土産を持てば「ウラ〜〜〜、今帰ったぞぉ〜〜ヒック」と酔いどれアニキが爆誕しそうなポーズがチャーミング
▲2時間しないでできた! この迫力! 組み立てが難しいパーツも一切なし!

 少ないパーツ数、組み上がるたびに異形なシルエットが目の前に現れてくるワクワク感はまさに至福の2時間。ベルト履帯の色も黒だし、転輪はゴムタイヤのない鋼製転輪なので、細かな色分けもなし! 成型色だけでほとんど実車の雰囲気を楽しめるのも魅力です。確かに見た目はちょっと怖そうですが、箱を開けた瞬間あなたを優しく迎えてくれるプラモです。ぜひ週末に優しくてでかい母なる大地のようなアニキ戦車プラモ「ソビエト陸軍 重戦車 JS3 スターリン3型」でお楽しみください。

 

▲戦場で彼らは会い見えたのでしょうか? そんなことを思いながら組むのも楽しいものです
フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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